研究課題/領域番号 |
04452025
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
大矢 進 新潟大学, 理学部, 教授 (90092676)
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研究分担者 |
大坪 隆 新潟大学, 理学部, 助手 (70262425)
古沢 昭 新潟大学, 理学部, 助教授 (10018260)
檀上 篤徳 (壇上 篤徳) 新潟大学, 理学部, 教授 (40018669)
平口 和彦 旭町地区放射性同位元素共同利用施設, 助手 (30212195)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1993年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 低温核偏極 / ガンマー崩壊 / 時間反転不変性 / 核崩壊 |
研究概要 |
この研究の目的は低エネルギーの核崩壊、特にγ崩壊における時間反転破れを精密測定測定することにあった。従来のやり方と違って、単体の薄い円盤計のGe検出器を用いることで全てのγ線の直線偏光をsingleの測定で行う新しい方法を試みた。用いた検出器の大きさは51ΦX15mm2台、44ΦX15mm2台及び51ΦX7mm2台であり、モンテカルロの計算結果、figure of meritは600keVのγ線に対しては7mmの厚さの検出器が一番良いことが解った。鉄箔の中に入れた^<192>Irを希釈冷凍機で約10mKに冷却してIrの核スピンを偏極させた実験の結果これらの検出器は安定して直線偏光の測定が可能であることが解った。 時間反転不変性の測定は^<192>Irの試料を用いて数回、延べ2ヶ月以上の測定を行った。その結果第1回目では308-,484-、604-keVのガンマー遷移に対して時間反転不変性を破る位相の値sin(η+ξ)の値はそれぞれ1(14)x10^<-3>,0(30)x10^<-3>及び2.1(53)x10^<-3>となった。これらの結果は時間反転不変性の破れは5.3x10^<-3>以下あることが判明した。本実験の2回目ではポラリメータの感度を上げるため更に薄い(51ΦX7mm)円盤計のポラリメータ2台及び、44ΦX15mmの大きさの2台とあわせて4台で再び^<192>Irの測定を行った。測定は前回と同様なやりかたで約35日間行った。その結果、測定から得られた604keVγ線のsin(η+ξ)は、検出器No.1、No2,No3,No4に対して此れ迄の解析ではtentativeであるが、それぞれ-26(25)x10^<-4>,-80(74)x10^<-4>,-30(28)x10^<-4>,-90(94)x10^<-4>と得られた。いずれも時間反転不変性が破れていないことに矛盾しないが、本来この位相のずれの符号はNo.1No.3とNo.2No.4では異なるはずであるが結果は同符号である。最終結果を出すのにはさらにデータの解析を違うプログラムでする様な、クロスチェックが必要であり今後の課題になる。
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