研究課題/領域番号 |
04452200
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子機器工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
菊池 和朗 東京大学, 工学部, 助教授 (50134458)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | スクイズド状態 / ショット雑音 / パラメトリック発振器 / 第二高調波発生 / 半導体レーザ / FM雑音 / 自然放出 / 非線形光学効果 / 光パラメトリック発振 |
研究概要 |
スクイズド状態のうち、発生や検出が比較的容易である光子数状態に関する研究を行った。以下に研究成果の概要を要約する。 (1)光パラメトリック発振器を用いたショット雑音の抑圧 モノリシック共振器型光パラメトリック発振器について、信号光およびアイドラ光の共振モードの電磁界解析、二重共振条件に基づく同調特性の解析を行い、その設計論を確立した。KTP結晶を用いて、設計論に基づくデバイスの試作を行ったが、ポンプレーザの周波数不安定性、温度不安定性などに起因すると見られる発振不安定性が観測され、ショット雑音を抑圧するには至らなかった。 (2)共振器内第二高調波発生によるショット雑音の抑圧 非線形光学結晶を内部に挿入した共振器内に、基本波を閉じこめ、第二高調波を放出させるデバイスに関する量子力学的理論を展開した。第二高調波の雑音特性を解析した結果、標準量子雑音レベルの1/9までの雑音抑圧の可能性が、理論的に示された。 (3)半導体レーザを用いたショット雑音抑圧 レート方程式に基づいて、半導体レーザの量子雑音の理論を整備した。これにより、内部損失が低減された低閾値半導体レーザを定電流駆動したときに、強度雑音が標準量子雑音レベル以下に抑圧される機構が明確に示された。強度雑音を標準量子雑音レベル以下に抑圧するには、自然放出光による雑音を低減することが不可欠である。このために、干渉計を用いて、FM雑音をわずかに強度雑音に混入させる方式を開発した。この方法を用いて、量子井戸レーザを用いてショット雑音抑圧実験を試み、室温において、標準量子雑音限界に対して3dBを越える雑音抑圧度を達成した。
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