研究課題/領域番号 |
04452229
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎・土質工学
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
鬼塚 克忠 佐賀大学, 理工学部, 教授 (20037948)
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研究分担者 |
吉武 茂樹 佐賀大学, 理工学部, 助手 (00145187)
坂井 晃 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (00162256)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1992年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | 珪藻土 / 切土斜面 / セメンテーション / スレ-キング現象 / 強度異方性 / 引張り強度 / 安定処理土 / 三軸圧縮試験 / 圧裂試験 / 過圧密 / 多孔性 / 不かく乱試料 / 遠心模型斜面実験 / 進行性破壊 |
研究概要 |
報告書は第1章:序論、第2章:珪藻土の堆積と分布、第3章:珪藻土の物理・化学特性、第4章:珪藻土の変形と強度特性、第5章:乾湿を与えた珪藻土の力学特性、第6章:珪藻土表層斜面の有限要素解析、第7章:珪藻土の安定処理、第8章:結論からなる。 第1章序論では、大分県に堆積する珪藻土(軟岩)が、高速道路の基盤や道路周辺の切土斜面の対象となっている。この珪藻土は粒子自信が多孔質であり、含水比は有明粘土なみであるが、セメンテーション効果が著しく大きい。しかし乾湿によるスレ-キング現象が著しい。これら珪藻土の物理・化学特性と力学特性、切土斜面の安定問題、安定処理による地盤材料としての有効利用などの課題の解明の必要性を述べている。第2章では、堆積過程による分類、日本および大分県における分布を示した。第3章では、珪藻類の特性、物理・化学特性について記し、九州地方の土と比較した。珪藻土の物理特性は有明粘土に、化学特性と力学特性はしらすに似ていることが分かった。 第4章では各種土質粘土質試験を行い、圧密特性、せん断特性、変形・強度異方性、引張り強度特性を明らかにした。第5章では、乱さない試料に室内で乾湿の操り返しを与え、一面せん断特性、三軸圧縮特性、圧裂引張り強度の変化、劣化を調べた。乾湿による強度の低下は、圧縮強度よりも引張り強度において著しいことが判明した。これらの結果を用いて、有限要素法により表層斜面の安定性を論じたのが第6章である。表層部の乾湿による引張り強度の低下が、引張り破壊による斜面崩壊につながる恐れがあり、表層部の保護工が必要である。7章では、乱した珪藻土に生石灰とセメント別途添加した安定処理土の改良効果とその力学特性を明らかにした。生石灰10%、セメント15%を添加すると乱さない強度とほぼ同じになること、養生日数とともに強度定数c、φが増えることなどが明らかになった。
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