研究課題/領域番号 |
04452248
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
|
研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
永松 静也 大分大学, 工学部, 教授 (70037828)
|
研究分担者 |
竹田 吉紹 西日本工業大学, 工学部, 助教授 (70125160)
高野 正光 大分大学, 工学部, 助手 (30206784)
佐藤 嘉昭 大分大学, 工学部, 助教授 (30038111)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
|
キーワード | 外壁下地材 / モルタル / 接着性能 / 剥離 / 加熱 / 加湿 / モルタル仕上げ / 繰り返し加熱・加湿 / 熱膨張率 / ひびわれ / 熱応力 / 温度分布 / モルタルの接着強さ |
研究概要 |
1)コンクリートモルタル仕上壁体に対して、照射ランプによる促進加熱(又は+加湿)及び屋外暴露実験を行った。また、モルタル仕上層に予めひび割れ(仕上層に垂直)を入れたものについて、剥離ひび割れ(仕上層に平行な接着部分のひび割れ)の観察も行なった。モルタル仕上層の接着面は健全なものと予め部分的に剥離を与えたものの2種類とした。その結果次のようなことがわかった。 (1)加熱のみを加えた場合の接着強度は健全なもの、部分的に剥離を与えたものを含めて1ケ月間で約40%の低下が見られた。なお、健全なモルタル仕上層の接着強度は約16kgf/cm^2(加熱を加える前)であった。 (2)加熱+加湿の繰り返しを加えたものも同様の傾向を示したが、健全なものの接着強度の低下は加熱のみに較べて小さく、剥離を予め与えたものは逆にやや大きく低下した。 (3)屋外暴露した壁体においては、健全なものは90日間で約7%強度低下が見られたが、予め剥離を与えたものは約37%と大きな低下が見られた。 (4)上記それぞれの壁体について、モルタル仕上層のひび割れ発生を観察した。促進加熱(又は+加湿)の場合は初期に微細なひび割れが見られ、その後ひび割れは大きく成長し、数カ所に幅1mm以上のものが見られた。屋外暴露の場合、急速なひび割れの進展は見られなかったが、約30日以後にひび割れが発見された。 (5)剥離は、仕上層ひび割れの根元及び接着不良部分の根元から、剥離方向の応力が発生し、それが剥離を進展させる力学的な原因であることがわかった。 2)1項の壁体について、促進加熱の場合の温度分布解析を有限要素法によって行った。その結果、温度分布の測定値と計算値はよく一致した。 3)2項による温度分布の計算値を用いて、壁体内の応力分布の解析を行った。その結果、クリープを考慮した場合でもモルタル仕上層にはひび割れが発生するに十分な応力が生ずることがわかった。
|