研究概要 |
1.床暖房模型の実験 幅720mm,奥行720mm,高さ480mmのアクリル製(冷却面:アクリル,断熱面:アクリル+断熱材)の模型を製作し,加熱面が100℃、実験室内を約10℃に保ったときの,可視化実験と測定実験を行った. (1),可視化実験:メタアルデヒドの昇華粒をトレーサとし,レーザーライトシートを用いて気流の可視化を行った.可視化写真は既存の研究より,フォーカス値をF2.8,シャッタースピードを1秒として撮影を行った。床暖房を対象とした数値解析のベンチマークテストとしての映像を得た. (2),測定実験:温度測定センサーとして空気温はT型CC熱電対(0.1mmφ)を,壁面温度はサーモカップルを用い,収録は多点温度収録装置とした.測定点は垂直平面に195点,模型内外壁面に21点設けた.垂直平面温度分布及び壁表面温度について数値解析結果と比較検討を行った. 2.数値解析 (1),模型実験と同様の床暖房計算対象モデルを設定して加熱床面,冷却面,断熱面などの熱コンダクタンス,各部位の対流熱伝達率は模型実験より与えた. (2),乱流モデルはViollet型のk-ε型2方程式モデルとし,運動方程式は定常方程式の移流項を疑似線形化し,連続式と連立として共役勾配法で解く定常解法とした.対象領域を26588の異形メッシュに分割して計算を行った. (3),壁体間相互放射は,Gebhaltの吸収係数で放射熱授受を扱い,放射熱授受を考慮した壁面温度計算を行い,室内の気流分布と温度分布の数値予測を行った.総壁面を69個の面素に分割して各面素の表面温度を算出した.
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