研究課題/領域番号 |
04452280
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
金武 直幸 名古屋大学, 工学部, 助教授 (00115552)
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研究分担者 |
小橋 真 名古屋大学, 工学部, 助手 (90225483)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1993年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | 金属基複合材料 / 粒子強化型 / 機械的性質 / 変形 / 破壊 / 微視組織 |
研究概要 |
本研究は粒子強化型アルミニウム基複合材料について、その構成要素であるマトリックス、強化粒子、両者の界面の応力負荷状態での挙動を系統的に解析し、製造プロセスとの関連を明らかにすることを目的とした。そのためにまず走査型電子顕微鏡内(SEM)での引張り試験により、ミクロ組織変化を連続観察する試験法を検討した。そしてほぼ均一な引張り応力状態の下で、材料そのものの組織的欠陥による微視組織の劣化を連続的に観察できる試験法を確立した。この試験法では試験片表面の組織観察であるが、試料内部でも同様の変化が生じていることが確認され、すなわち応力負荷状態の下でその変化と微視組織の変化との関係を直接観察することが可能となった。 その後アルミナ粒子及びSiC粒子強化アルミニウム基複合材料を、粉末押出し法と溶湯攪拌法とによってそれぞれ作製し、各材料についてこのSEM内引張り試験を行って、応力負荷によるミクロ組織の変化を直接観察してその挙動を解析した。その結果応力負荷に伴う塑性変形の進行と共に、比較的小さい巨視的ひずみにおいて材料内部に、マトリックス/粒子界面の剥離や粒子そのものの割れによる微視亀裂が発生することがわかった。その微視亀裂はマトリックスの延性のために進展することはなく、負荷応力の増加と共にその数が増してゆく。またこれらの微視亀裂の形態や変化の様子は、その材料の製造プロセスによって大きく異なることも明らかとなった。 本研究により応力負荷を受ける金属基複合材料のミクロ組織の挙動を解析することができ、製造プロセスにおいてそれを制御するための基礎的知見を得ることができた。
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