研究課題/領域番号 |
04452284
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
市野瀬 英喜 東京大学, 工学部, 助手 (30159842)
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研究分担者 |
徳満 和人 東京大学, 工学部, 助手 (20180143)
森 実 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (30134646)
石田 洋一 東京大学, 工学部, 教授 (60013108)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1993年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | C_<60> / HREM / STM / 界面 / 超微粒子 / カーボン60 / 界面構造 / ナノ結晶 / 超微細粒 / 格子像 / グラファイト / 転位 / 塑性変形 |
研究概要 |
C60結晶は塑性変形に必要な応力は通常の金属より小さく、すべり系もVon Misesの条件を満たしており加工性には問題がない.しかし、ファンデルワールス結合性結晶のため凝集エネルギーが低く、延展性に富んでいるとはいえない.そこでこの材料のもろさを補い、低密度であることも生かすために、複合材料のマトリックスとして利用することを考えた.本研究では複合相手材としてAu、あるいは炭素繊維を選択し、走査型トンネル顕微鏡(STM)及び高分解能電子顕微鏡(HREM)を用いることにより表面・界面の構造解析を行った. STM観察では、金属基板(Au)及びグラファイト(HOPG)底面上にC60薄膜を堆積し、その配列を観察し各々の界面構造の知見を得ることを目的とした.その結果、グラファイト底面上においてはC60分子同士の凝集がたやすく起こり、3次元成長するが、反面、金属表面ではC60分子は安定な薄膜を形成し、最近接間距離約1nmで稠密構造をとることがわかった.また、高分解能電子顕微鏡による炭素繊維/C60複合体、Au/C60複合体の組織観察及び、界面微細構造の解析を行った.その結果、炭素繊維との界面では両者の格子定数の大きな違いからエピタキシー関係は認められなかった.稠密面が平行に並ぶ稠密面平行型の整合性の良い界面が存在している可能性が示された.さらに、Auとの複合体の場合は、界面での原子配列は特定できないものの、界面及び界面近傍に第3相などのコントラストは観察されず、直接的に安定な界面を形成していることが示唆された.
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