研究課題/領域番号 |
04452292
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業土木
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
浦野 慎一 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (40096780)
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研究分担者 |
加冶佐 隆光 (加治佐 隆光 / 加治 佐隆光) 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (60177376)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1992年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 蒸発量 / 蒸発散量 / 水収支 / 陸地水体 / 流域 / 熱収支 / 水体貯熱量 / 地下水流出 / 湖面蒸発量 / 水温 / 植生空間 / 貯熱変化量 / 熱収支ボーエン比法 / ソーンスウェイト・ボルツマン法 / 貯熱量 / 畑地 |
研究概要 |
研究対象とした陸地水体は、三重県の中里貯水池、北海道の駒止湖および洞爺湖である。中里貯水池では寒候期約6ケ月間の湖面蒸発量を測定し、駒止湖では暖候期約5ケ月間の蒸発量、降水量、水位変動を測定し、水収支を検討した。また洞爺湖では暖候期約6ケ月の水温垂直分布、および湖面蒸発量を測定し、その結果から年間蒸発量を推定した。また、流域の蒸発散量を見積もる基礎として、裸地、茶畑、笹地、水田を対象にそれぞれの蒸発散量を測定し、その違いを検討した。最後にこれらの結果を総合し、流域の蒸発散量の変化が陸地水体の水収支に及ぼす影響について考察した。 得られた結果を要約すると、次のようになる。 (1)中里貯水池の蒸発量は-1.73mm/dayから5.48mm/dayの範囲の値であり、また、1日の蒸発量の最大値は純放射量の最大値出現から数時間遅れて現れ、その熱は水体の熱量が使われていた。(2)駒止湖の蒸発量は2mm/dayから6mm/dayであった。これに降水量、水位変動のデータを加えて水収支を計算した結果、駒止湖の水位は流域からの流入量と湖からの地下水流出量のバランスによって決定されていることがわかった。(3)洞爺湖の暖候期約6ケ月の日平均蒸発量は2.6mm/dayであり、冬期に向かって増加する傾向がみられた。蒸発量と純放射量および水体貯熱量の関係から、蒸発量の季節変化と年間蒸発量を推定した結果、蒸発量は夏に少なく冬に多いこと、また年間蒸発量は約820mmという結果が得られた。 (4)流域の蒸発散量は植被の違いで大きく異なり、湛水された水田の蒸発散量は5.3mm/dayで最も大きく、この値は水体の平均蒸発量より大きいことが分かった。(5)以上のことから、もし流域の蒸発散量が変化すると、陸地水体の水収支バランスが変化し、その結果水体の平均水位が変化することが推察された。
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