研究課題/領域番号 |
04452300
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
亘理 文夫 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (70158682)
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研究分担者 |
西村 文夫 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (10013856)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1992年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | 傾斜機能材料 / インプラント / チタン / アパタイト / ジルコニア / CIP / 焼結 / 圧縮試験 |
研究概要 |
[緒言] 傾斜機能材料は単一部品内で異種材料の組成を連続的に変化させて強度、熱膨張率、熱伝導率、生体親和性等の機能を各部位の要求に応じ、最も良く発揮しようとするもので、歯科用、生体用としても応用は広いと期待される。本研究ではチタン系傾斜機能材料を作製し、強度試験、組織観察、分析を行なった。 [方法] 歯科用印象材または工業用シリコーンゴムで作製したゴム型に金属(チタン、パラジウム)とセラミックス(アパタイト、ジルコニア、溶融石英)を種々の濃度に配合した粉末を順次、濃度勾配がつくように充填した。CIP(冷間静水圧)で400MPaまで加圧した後、成型体を高周波誘導加熱で900〜1300℃,Ar雰囲気中で焼結した。圧縮試験、3点曲げ試験、ダイアメトラル試験の強度特性試験、SEMによる組織観察、細胞毒性試験を行った。またチタンへのパラジウムの合金効果、コイル、板材を埋入した芯材補強も調べた。 [結果] 均一材による強度試験では、チタン量増加とともに圧縮強さ、曲げ強さ、ヤング率が増加し、曲げ強さは圧縮強さの約40%であった。同一含有量ではジルコニア材の方がアパタイト材よりも高い強度を示した。チタンを合金(Ti-5%Pd)にすることにより焼結性が向上し、強度は約2倍に、また板やコイル埋入した芯材補強により、1.5〜2倍に増加した。圧縮試験で延性を呈するのに対し、曲げ試験では脆性破断を示したが、これは見掛け密度が真密度の75%程度であること、焼結中にチタンが酸素を固溶吸収し、著しく硬化することによる。一端を純チタンにし、順次セラミックス含有量を増しながら、もう一端は9%含有材とした円柱型、インプラント型、角柱型の各種傾斜機能材料を作製した。特にチタン-アパタイト材については骨埋入部にアパタイトを50%まで含有させ、上部を純チタンとした傾斜機能型インプラント(人工歯根)を作製した。現在、細胞毒性試験を継続中である。
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