研究課題/領域番号 |
04452302
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
加茂 直樹 北海道大学, 薬学部, 教授 (10001976)
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研究分担者 |
奈良 敏文 北海道大学, 薬学部, 助手 (30241350)
宮内 正二 北海道大学, 薬学部, 講師 (30202352)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1992年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | 多剤耐性 / P-糖タンパク / P-glycoprotein / Haloferax volcanii / ドキソルビシン / ロ-ダミン123 / フラクトース / グルコース / 抗ガン剤 / Escherichia coli / Enterococcus hirae / Corynebacterium glutamicum / 抗ガン剤排出タンパク / P-glycoprotein(Pgp) / Ca-拮抗剤 / 高度好塩菌 / フルクトース / プロベネシド |
研究概要 |
1.高度好塩菌Haloferax volcaniiの薬剤排出ポンプの研究:抗ガン剤ドキソルビシン存在下でH.volcaniiを培養すると、動物細胞特にガン細胞に発現している抗ガン剤排出蛋白(P-glycoprotein)に輸送基質が極めて類似している薬剤排出ポンプが発現して、このポンプによって細胞内ドキソルビシン濃度が低下する事により、本菌が生育出来ることを示してきた。今年度は、H.volcaniiを過剰の栄養物存在下で培養すると、抗ガン剤が存在しなくてもこの排出ポンプが誘導されることを発見した。すなわち、55mMのグルコースのを添加しておくと、通常生育出来ないドキソルビシン存在下でも生育出来ることを見いだした。グルコース存在下で培養した菌体はATP依存的に、ドキソルビシンやP‐gpの基質であるロ-ダミン123を排出していることが証明できた。グルコースのみでなく、アミノ酸の大過剰存在下で培養することでも、排出ポンプの活性が高まることを発見した。また、アルコールの培地への添加でもポンプの活性の上昇が見られた。ポンプの基質のスペクトルや排出活性の細胞内ATP濃度依存性等は、ドキソルビシン耐性により分離された株のそれとは異なっていた。この現象の解析は将来の問題である。 2.高度好塩菌Haloferax volcaniiのフラクトース輸送の研究:バクテリアとしては珍しく、Na^+との共輸送であることを示した。 3.E.coli、Enterococcus hiraeおよびCorynebacterium glutamicumの多剤耐性:本研究から発展した問題として、高度好塩菌以外のバクテリアにもP‐gp様の排出ポンプが存在するか否かを検討した。ポンプが強く発現しているこれらの細菌の変異株を分離することに成功し、その性質を調べた。
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