研究課題/領域番号 |
04452310
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
菅井 秀郎 名古屋大学, 工学部, 教授 (40005517)
|
研究分担者 |
中村 圭二 名古屋大学, 工学部, 助手 (20227888)
豊田 浩孝 名古屋大学, 工学部, 講師 (70207653)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1993年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1992年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
|
キーワード | ボロニゼーション / ボロンコーティング / デカボラン / ジボラン / 酸素ゲッタリング / 水素リサイクリング / 核融合 / プラズマCVD / デガボラン / シボラン / 不純物 |
研究概要 |
本研究において我々は、比較的安全で取り扱いの簡単なデカボラン(固体)を原料とする新しいボロニゼーション法を提案し、そのコーティング技術・ボロン膜の物性評価・ボロニゼーションの効果などについて、次のような研究成果が得られた。 (1)コーティング技術の開発 猛毒で爆発性の気体デカボランの代わりに、固体デカボランを昇華させる新しいボロニゼーション法を開発した。また、プラズマを用いずに熱的に原料ガスを分解する熱CVD法についても検討し、その有用性を明らかにした。プラズマCVD法と熱CVD法との比較、デカボランとジボランとの比較も行った。さらに、ボロンの膜厚分布のスケーリング則を実験・理論両面から見出し、大型容器を均一にコーティングするための指針を与えた。 (2)ボロン膜の水素濃度の制御 ボロニゼーション後の水素リサイクリングの指標として、ボロン膜中の水素濃度を共鳴反応を用いて実測した。その結果、H濃度は壁温の上昇に伴って急激に減少すること、イオン衝撃による水素抑制効果が顕著であることなどが分かった。また、原料ガスが軽水素化ホウ素であっても、D_2ガスによる希釈やD_2グロー処理を行うことにより、重水素化したボロニゼーションが出来ることを示した。 (3)ボロニゼーション効果の検証 ボロンコーティングされた壁の水素リサイクリングや酸素ゲッタリング効果を定量化する基礎実験を行った。すなわち、前者についてはD_2グロー放電、後者についてはHe希釈O_2グロー放電をパルス的に行って、デカボランでもジボランと同程度のコーティング効果があることが分かった。なお、我々の提案したデカボランによるボロニゼーションは、原研のJT-60UやヘリオトロンEで実用に供されて成果を上げている。
|