| 研究分担者 |
橋本 史郎 (橋本 史朗) 京都大学, 総合人間学部, 助手 (30026794)
大谷 晋一 京都大学, 総合人間学部, 教授 (10026768)
戸田 三津夫 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助手 (70217511)
松井 正文 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助教授 (40101240)
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| 研究概要 |
シングル及びダブルアームドクラウンエーテルが銀イオンに対して選択的かつ特異的な挙動を示すことに注目し,適切なスペーサーにモノアザ18-クラウン-6及びモノアザ15-クラウン-5導入するためるに高圧S_NAr反応を利用して新規ビス及びトリスクラウンエーテル類の合成を行った。合成した化合物について種々の金属イオンに対する挙動を液膜イオン輸送実験によって検討したところスペーサー部にトリフルオロメチルピリジン、トリフルオロメチルピリジンとピペラジン、及びトリフルオロメチルピリジンとホモピペラジンと有するビス[18-クラウン-6]化合物において銀イオンに対してダブルアームドクラウンエーテルに匹敵する輸送能があることがわかった。また、ピペラジン、ホモピペラジン、1,5,9-トリアザシクロドデカン、1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン,及び1,4,8,12-テトラアザシクロペンタデカンなどの窒素原子に2-ピリジル基、2-チアゾリル基及び2-ベンゾオキサゾリル基を導入した新規環状ポリアミンのイオン捕捉もけんとうした。次に、クラウン環の酸素原子の一部を硫黄原子に置き換えたジアザクラウンエーテルに超高圧反応を用いて様々な複素芳香族置換基を導入し、その金属カチオンに対する挙動を液膜イオン輸送実験およびイオン抽出実験を用いて検討した。その結果、18員環化合物のいくつかが水銀イオンに対して高効率及び高選択的輸送能を示すのにたいして15員環化合物では輸送能が概して低いという興味ある結果を得た。さらに水銀の輸送能の高い化合物については^<13>C-NMR滴定実験によるイオン捕捉様式を検討し、複素芳香環のヘテロ原子が金属イオン捕捉に於いて重要な役割を果していることを見いだした。
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