研究課題/領域番号 |
04453024
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
苗村 浩一郎 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (70029437)
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研究分担者 |
廣瀬 良樹 大阪大学, 基礎工学部, 教務員 (40127288)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1993年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1992年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | キラルクラウンエーテル / 不斉識別 / ハイブリッド合成 / リパーゼ / 酵素活性部位モデル / 酵素的加水分解 / 酵素による光学分割 / 光学活性クラウンエーテル / アミノ酸の光学分割 / 不斉識別機能を持つレセプター |
研究概要 |
平成4、5年度はハイブリッドプロセスでつくったcis-1-フェニルシクロヘキサン-1,2-ジオールをキラル構成単位として使い、数種類の光学活性クラウンエーテルを合成した。これらのレセプターによるキラルアミン類の不斉認識機能を評価し、レセプターがゲストアミンのキラリティーを識別する機構について調べた。また、シクロヘキサン誘導体を立体障壁とするメソ型クラウンエーテルも合成し、アミンとの錯体形成におけるジアステレオ面識別の機構も検討した。平成6年度には、ここまでに不斉識別、面識別の機構の上にたって、別の観点からこの機構をさらに研究するべく新たなキラルクラウンエーテルの合成をおこなった。一つは従来のクラウンエーテルに新たにキラル障壁を付け加え錯形成面をより人工的に制御したレセプターの合成。もう一つは錯形成面に空間的ゆとりをもたせて、錯安定度の向上をめざしたcis-シクロヘキサン-1,2-ジオールを立体障壁として持つキラルクラウンエーテルの合成である。これらのレセプターの不斉認識機能の評価を行い、前2年間の成果と合わせ、より高機能の人工レセプターの分子設計に役立つレセプターの構造と不斉認識機能の相関に関する知見を整理した。このせいかはキラリティー認識機能を持つ人工レセプターの化学の発展にいささかの貢献ができたものと確信している。本研究のもう一つの課題である酵素反応の立体選択性に関する研究においては、平成4、5年度にリパーゼYSの酵素活性部位モデルを提案したのにつづいて、リバーゼGLによる反応の立体選択性を調べ、これについても活性部位モデルを構築した。これらの有機反応に使い易く、かつ、立体選択性に優れた加水分解酵素による加水分解反応、エステル交換反応の立体選択性に関する規則性の解明は酵素を有機反応により使い易くしたものとして、特に立体選択的有機合成の発展になにがしかの役割を果たしたと考えている。
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