研究課題/領域番号 |
04453055
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐久間 健人 東京大学, 工学部, 教授 (50005500)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1993年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | ジルコニア / 相変態 / 相転移 / 微細構造 / 組織 / 相平衡 / 微構造 / スピノーダル分解 |
研究概要 |
ジルコニアセラミックスの立方晶-正方晶(c-t)相平衡と相変態の理解には2つの全く異なった提案がなされている。その第一は立方晶ジルコニアと正方晶ジルコニアは異相であり別々の自由エネルギー、組成曲線で記述できるものであり、c-t相変態は典型的な一次相転移とみなす立場である。これは、米国のHeuer教授のグループを中心に提晶され多くのセラミックス研究者の支持を得ていたものである。第二は研究代表者が初めて提案したものであり、c-t相転移は2次相転移とみなし得るものでありこの相転移が特有の溶解度ギャップとして記述できると言う主張である。研究代表者の提案はこれまで広く受入れられてはいなかったが、1992年オーストラリアで開催されたジルコニア国際会議での代表者の招待講演を契機に状況は大きく変っている。代表者はこの会議で第一の提案によると実験結果に多くの矛盾点が生じる事を指摘し、第二の提案の妥当性を論証した。また、当該年度の研究成果により上記の研究代表者の解釈が酸素イオン空孔に起因するものである事を明確にした。酸素イオン空孔の導入が理想的な蛍石構造からの酸素イオンの変位を伴う場合には、c-t相転移にはエネルギー障壁が生じ、1次相転移とみえる場合もあり得る事を示した。
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