研究課題/領域番号 |
04453084
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機工業化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
二木 鋭雄 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (20011033)
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研究分担者 |
野口 範子 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (40198578)
山本 順寛 東京大学, 工学部, 助教授 (60134475)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1993年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1992年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | 脂質過酸化 / 抗酸化物 / ビタミンE / フェノール類 / カルバゾール類 / セレン化合物 / 動脈硬化 / 酸化 / 自動酸化 / 抗酸化剤 / フェノール / エブセレン / カルバゾール / 低比重リポタンパク |
研究概要 |
食品、油脂製品をはじめ、生体分子の酸化的劣化、変性を抑制するための新規天然抗酸化物を見出すとともに、合成抗酸化物を設計、開発することを目的として研究を進め、以下の成果を得た。 1.ビタミンE、カーキュミンなど種々のフェノール類の均一溶液中、ミセル、リポソーム膜などにおける脂質の酸化に対する抗酸化活性を定量的に評価した。抗酸化活性を、抗酸化物のラジカルに対する化学的な反応性と、その場における動きやすさなど、物理的因子の両面から評価、考察した。後者の研究ではスピンラベルを用いる方法を開発して、応用した。 2.粥状動脈硬化症の初期現象として注目されている低比重リポタンパク質(LDL)の酸化変性に対する種々の抗酸化物の抑制作用を検討した。特にLDL内における抗酸化物の存在位置、水相にある水溶性抗酸化との相互作用に着目し、LDL中ではビタミンEよりもプロブコールの方が酸化抑制効果が大きいことを明らかにした。 3.含セレン新規化合物であるエブセレンの抗酸化作用を詳細に検討した。エブセレン自身にはラジカル捕捉能はないものの、脂質のヒドロペルオキシドを速やかに分解することにより、金属に依存する酸化反応を効果的に抑制することを確認した。エブセレンによるヒドロペルオキシドの分解では相当するアルコールを定量的に与えるものではないことが分かった。 4.金属による酸化反応と、種々のキレート剤による抗酸化効果を検討した。キレート剤の効果は相手の金属種に大きく依存することを認めた。
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