研究課題/領域番号 |
04453098
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
内本 喜一朗 京都大学, 工学部, 教授 (90025958)
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研究分担者 |
松原 誠二郎 京都大学, 工学部, 助手 (90190496)
大嶌 幸一郎 京都大学, 工学部, 教授 (00111922)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1993年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1992年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | 複合反応場 / 希土類金属反応剤 / 高ジアステレオ選択的 / 光学活性アミン / 不斉助剤 / 1,4-付加 / β-ケトアミド / 有機マンガン反応剤 / 1,4付加 / 光学活性アルコール / オキサチアン化合物 / βーケトアミド / カルシウム反応剤 |
研究概要 |
最終年度の研究実績は次の四点に要約される。 1.光学活性2-ホルミル-1,3-オキサチアンをイミンあるいはヒドラゾンに導き、種々の有機リチウム反応剤を作用させると、良い収率で高ジアステレオ選択的に誘導体を得ることができた(>99%de)。また、ヒドラゾンとの反応では希土類金属塩化物を共存させることにより、生成物のジアステレオ選択性を逆転させることができた。この反応を利用して天然型・非天然型の光学活性α-アミノ酸の合成が容易に行なうことができる。 2.光学活性2-ブテノイル-1,3-オキサチアンに対する1,4-付加反応におけるジアステレオ面区別反応を行なった。基質に、イッテルビウム(III)塩化物共存下、有機銅反応剤を作用させると一方のジアステレオマーが高選択的に得られた。それに対し、有機マグネシウム反応剤を触媒量の銅(I)臭化物存在下作用させると、もう一方のジアステレオマーが高選択的に得られた。このように1,4-付加におけるジアステレオ面の選択が金属とヘテロ原子の複合反応場の利用により可能になった。 2.アミン類のα,β-不飽和エステルへの1,4-付加反応において、希土類金属(III)トリフラートが効率の良い触媒として利用できることを見いだした。γ位に不斉炭素を有する基質を用いて行なうと高いジアステレオ選択性(94%de)を得ることができ、光学活性β-ラクタムを容易に合成できるようになった。 4.2-アルキル-2-ホルミルアミドにアルキルアルミニウムジクロリドを作用させるとトレオ体の 2-アルキル-3-ヒドロキシアミドを選択的に与える。この方法を2-メチル-3-オキソアミドに対するアルキル基の立体選択的付加反応に応用した。2-メチル-3-オキソアミドにトリアルキルアルミニウムやアルキルマンガニウムハライドを反応させると対応する3-ヒドロキシ-2-メチルアミドが高立体選択的に生成した。
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