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偏性嫌気性菌による炭酸ガスの化学原料化

研究課題

研究課題/領域番号 04453122
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究機関広島大学

研究代表者

永井 史郎  広島大学, 工学部, 教授 (70013307)

研究分担者 柿薗 俊英  広島大学, 工学部, 助手 (00214255)
西尾 尚道  広島大学, 工学部, 助教授 (30034383)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
キーワード炭酸ガス / 酢酸 / 偏性嫌気性菌 / 抽出発酵 / 固定化菌体 / メタノール / ウレタンプレポリマー / 抽出溶媒
研究概要

炭酸ガスを産業的に再利用できるプロセスの開発は、石油資源の消費抑制及び大気中の炭酸ガスの増加防止のため重要である。しかし、炭酸ガスは化学合成原料としてはほとんど利用できない。一方、微生物は、例えばClostridium thermoaceticumはH_2/CO_2より酢酸を生成できる。これまでに本菌がグルコース存在下メタノール1CO_2から酢酸を生成できる事を見い出している。そこで本研究では、これら複合基質下での酢酸生成の量論的解析及び抽出発酵による酢酸生成向上を検討した。
1.複合基質下での量論的解析を行った。本菌はメタノール・炭酸ガス基質では増殖、酢酸生成とも認められなかったが、これにグルコースを添加するとメタノール及びグルコースが同時に消費され、C_6H_<12>O_6+4CH_3OH+2CO_2→6CH_3COOH+2H_2Oの量論式が成立した。さらに解析した結果、グルコースから3モル、メタノール1CO_2から3モル(合計6モル)の酢酸生成系が連動していた。この事はグルコースによりメタノール及びCO_2からの酢酸生成が誘導された事を示す。したがって、バイオマス廃資源及びメタノール(天然ガスから合成)を用いての炭酸ガスの資源化(酢酸)として有望である。
2.生成酢酸の阻害を除くため抽出発酵を実施した。まず、酢酸溶液を用いて抽出溶媒について検討した。20%TOPO・ケロシンが有効でpH5.2で63%、培養pH7.15でも33%が抽出できた。ついで培養系に20%TOPO・ケロシンも加え抽出発酵を実施したが、溶媒添加により本菌の増殖が著しく阻害された。そこで溶媒による増殖阻害を解除するため、ウレタンプレポリマー(PU-9)による菌体固定化と固定化菌体による抽出発酵を試みた。その結果、通常の培養に比べて約50%の酢酸が除去できた。したがって、PU-9固定化菌体とTOPO・ケロシン抽出溶媒を用いる事による酢酸抽出発酵の有効性が明らかとなった。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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