配分額 *注記 |
5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1993年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1992年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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研究概要 |
1.松江市南の意宇川の安山岩質小集水域と花こう岩質小集水域のSi,Al,Fe,Ca,Mg,Na,K等無機成分の年間流出量を3年間にわたってモニタリングした。本研究の理論式による岩石の風化速度と土壌の生成速度から計算される放出量はモニタリングによる測定値とよく一致した。このことは本研究による土壌生成速度の測定法の信頼性を裏づける。 2.同様の測定と計算を西スマトラ州,パダン市近効のガド山集水域で行った。さらに,文献値を本研究による式に応用し,米国ニューハンプシャー州のハバ-ドブルック集水域に適用し,1.と同様の結果を得た。 3.意宇川の安山岩小集水域より8.2haの,又花こう岩小集水域より20haの単位集水域を選び,安山岩質集水域からは岩石34点,土壌85点(17地点),花こう岩質集水域からは岩石28点,土壌266点(48断面)のサンプルを収集した。単位小集水域の岩石の平均組成は,谷底の下流,中流,最上流部より新鮮岩石を各2点,計6点の平均で,土壌の平均組成はトポシーケンスにそって下流部,中流部,上流部の谷底,中腹,山頂や尾根より9ケ所,約40-50点の平均値で代表し得ることがわかった。 4.本研究により各集水域の岩石の風化速度が計算できることになり,各集水域の酸性雨中和能の中でこれまで評価することができなかった,岩石の風化にともなく寄与も含めて評価できることになった。 5.本研究により世界の代表的集水域の生態学的安定性の基礎となる,土壌生成と土壌侵食の動的バランスについての知見をはじめて提供できることになった。土壌劣化や砂漠化が深刻な熱帯アフリカ等への適用が待たれる。
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