研究課題/領域番号 |
04453131
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用微生物学・発酵学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
魚住 武司 東京大学, 農学部, 教授 (40011978)
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研究分担者 |
日高 真誠 東京大学, 農学部, 助手 (50183918)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1992年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 高温性バチルス / バチルス属株TB-90 / ウレアーゼ / アクセサリー遺伝子 / Nickel transporter / ニッケル / グラム陽性細菌 / 高温性バチルス属TB-90株 / nickel transporter / 高温性バチルス属 / クローニング / 遺伝子発現調節 |
研究概要 |
高温性バチルス属TB-90株よりクローン化したTB-90ウレアーゼ遺伝子クラスターに関して昨年度まで解析を行ってきた。本年度はいくつかの事情からそのデータの再解析と確認を行った。 大腸菌でTB-90ウレアーゼを発現させるには、TB-90株染色体DNAの6.5kbの断片が必要であった。この断片中には9個のオープンリーディングフレーム(ORF、ureA〜ureIと命名)が存在し、その翻訳方向、および転写開始、終結シグナルの検索の結果から、これらは1個のオペロンを形成していると結論できた。このオペロンの5′端部3個のORF(ureABC)は順にTB-90ウレアーゼの3個のサブユニット(11,12,61kDa)をコードする構造遺伝子であった。この下流の6個のORFのコードするアミノ酸配列とデーターベースとのホモロジー検索を行ったところ、4個のORFはグラム陰性細菌のウレアーゼ遺伝子クラスター中のアクセサリータンパクと高い相同性があることが判明し、ureEFGDという配置もHelicobacter pyloriとは同一であった。現在のところアクセサリー遺伝子の機能は不明であるが、大腸菌中でのウレアーゼ活性発現に対する必要性を解析した結果、ureFGDの3個は活性発現に必須であったが、ureEに欠失を導入してもウレアーゼ活性には大きな変化は認められなかった。この現象はKlebsiella aerogenesの場合と同一であった。一方、3′末端部2個のORF(ureHI)は従来知られているウレアーゼ遺伝子とは相同性を示さなかったが、UreHタンパクはAlcaligenes eutorophusのHoxNタンパクと相同性を示した。またureHI欠損は培地中に高濃度のニッケルイオン添加することで回復することから、この2個のタンパクで高親和性nickel transporterを構成していると考える。以上、グラム陽性菌におけるアクセサリー遺伝子を持つウレアーゼ遺伝子クラスターの存在とnickel transporterの存在を初めて明らかにした。
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