研究課題/領域番号 |
04453134
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用微生物学・発酵学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
林田 晋策 九州大学, 農学部, 教授 (50038197)
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研究分担者 |
吉野 貞藏 (吉野 貞蔵) 九州大学, 農学部, 助手 (80117291)
古川 謙介 九州大学, 農学部, 助教授 (90221556)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | Aspergillus awamori var.kawachi / Glucoamylase / Affinity sites / Saccharomyces cerevisiae / Homothalism / Multiploidy / Clostridium acetobutylicum / Waste treatment / アミラーゼ,生澱粉分解性の / アミラーゼ生澱粉親和部位 / 酵母,接合性高次倍数体の / ホモタリズム,遅延性の / ホモタリズム遺伝子 / アセトン・ブタノール菌 / Biofertilizer / そうか病 / セルラーゼ,アビセル分解性の / degenerate株 / ブタノール細菌,異常発酵 / 接合,二倍体酵母細胞の / 高次倍数体,育種 / 酵母育種法,高次倍数体の |
研究概要 |
発酵や農業などの生物生産は、苛酷な環境と固相成分の混在する不均一系で行われるため、増殖した微生物細胞は実験室の培養には見られない特異性能を示す。これら解析困難のため謎とされた多くの問題につき、解明と応用を試みた。 1)黒麹菌グルコアミラーゼは、単一株から分子量、安定性、生澱粉分解性の異なる多型の酵素群を産生する。この酵素多型が、プロテオリシスによる生澱粉親和部位の部分分解に起因していることを明らかにした。また、CpとGpの両領域からなる生澱粉親和部位の作用として、Cpは生澱粉吸着に、Gpは生澱粉ミセルの水和に関与していることを分子レベルで解明した。 2)熱処理による胞子発芽処理後、酵母胞子から高頻度に接合性二倍体が生じることを見いだし、本法を応用して従来困難であった醸造酵母の新規な高次倍数体の作製法を開発した。一方、発酵能の高いSaccharomyces cerevisiae wy2が、新規な生活環である遅延性ホモタリズムを示すことを見いだし、HO遺伝子の欠陥に基因する事を明らかにした。 3)嫌気性菌Clostridium acetobutylicumのソルベント生成能が継代培養中に著しく低下するdegenerate現象が、NADH生成系に欠陥を有し生育速度の大きいdegenerate株の出現増大に基因することを明らかにし、その防御法として菌形態による選別法を明らかにした。 4)農業生産の安定化と環境浄化のため、農産廃棄物には旺盛に増殖し、自然界では死滅するCoprophilous型微生物を選出育種して、胞子生菌剤を製造し、飼料添加剤として実用に供した。本胞子生菌剤添加により、悪臭物質は迅速に資化され、微生物肥料が半連続的に製造された。本微生物肥料は土壌病害菌の生育を阻害する蛍光性Pseudomonadsや糸状菌を選択的に生育促進することが明らかとなった。
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