研究課題/領域番号 |
04453138
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
製造化学・食品
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
磯部 稔 名古屋大学, 農学部, 教授 (00023466)
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研究分担者 |
山下 興亜 名古屋大学, 農学部, 教授 (50023411)
大谷 郁子 名古屋大学, 農学部, 助手 (40247680)
市川 善康 名古屋大学, 農学部, 助教授 (60193439)
西川 俊夫 名古屋大学, 農学部, 助手 (90208158)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1993年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1992年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | カイコの卵休眠 / 休眠ホルモン / ペプチドホルモン / 構造活性相関 / 生分解 / ペプチドの空間配列 / structure relationship |
研究概要 |
カイコ休眠ホルモン(DH)はペプチドホルモンで、カイコ卵休眠を誘導する。永年の研究の結果1991年遂に単離に成功しアミノ酸配列順位を決定することができた。本研究はDHと類縁体の化学合成から構造活性相関を求め、休眠誘導の分子機構の解明を目的とする。DHは、24アミノ酸残基から成るそれぞれC-末端アミドをもつ2種類のペプチドBom-[19-Cys]およびBom-119-Trpである。アミノ酸の配列順序は、TDMKDESDRGAHSERGALC(orW)FGPRL-NH_2で、それぞれほぼ同等のホルモン活性を示す。化学合成によりC末端が遊離カルボン酸の合成品にはホルモン活性が認められないことから、C末端側が活性に必須であることがわかる。太字で示した疎水性アミノ酸は殆どC-末端に極在する。アミノ酸残基数がC末端側からそれぞれ18,14,11の4種のペプチドを合成し、休眠ホルモン活性を測った。これらを含む短ペプチドはすべてホルモン活性を示した。すなわち天然型24TDMKDESDRGAHSERGALCFGPRL(ED_<50>=0.05〜0.025μg/pupa)、18SDRGAHSERGALCFGPRL(0.2μg/pupa)、14AHSERGALCFGPRL(0.3μg/pupa)、11ERGALCFGPRL(0.6μg/pupa)で括弧内は活性を示す。逆層クロマトはグラジエント溶出ですべて約30分で溶出する。このC末端の差にもとづく活性の有無は、単にこれらペプチドの昆虫血液中での生分解による差だけでは無いことを証明した。活性にはペプチドの疎水性部分が必要であり、カルボキシル末端とアミド末端の差がペプチドの空間配列を変化させることにより活性発現に影響を及ぼすことが示唆された。
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