研究課題/領域番号 |
04453145
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
秋野 豊明 札幌医科大学, 医学部, 教授 (80045377)
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研究分担者 |
相馬 仁 札幌医科大学, 医学部, 講師 (70226702)
黒木 由夫 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (70161784)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1993年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1992年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | サーファクタント・アポ蛋白質 / ジパルミトイルホスファチジルコリン / リン脂質代謝 / 脂質結合蛋白質 / C型レクチン / 肺胞H型細胞 / 受容体 / サーファクタント蛋白質 / 肺胞2型細胞 |
研究概要 |
本研究は、肺胞H型細胞におけるリン脂質代謝動態の調節におけるサーファクタント・アポ蛋白、特に親水性糖蛋白質のSP-AとSP-Dが関与する分子機構を解明することを目的とし、遂行された。平成4、5年度に得られた成果を要約する。 1.SP-A,SP-Dの特定脂質結合性とリン脂質代謝動態の調節 SP-Aはジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)と特異的に結合し、肺胞H型細胞によるDPPCの再利用効率を著るしく増大することを見いだした。一方、SP-Dはホスファチジルイノシトール(PI)と特異的に結合し、SP-Aによるリン脂質代謝動態の調節と拮抗することを明らかにし、両アポ蛋白質のリン脂質代謝動態調節の関与を示した。 2.SP-Aの生物活性発現に関与する分子構造とCa結合性 SP-AのC末端領域、特にGlu^<202>からMet^<207>までの6残基が、SP-Aの生物活性(肺胞H型細胞受容体への結合を介するサーファクタント・リン脂質の分泌抑制)の発現に重要であることを証明した。この中にCysがあり、ジスルフイド形成がSP-Aの生物活性発現に必須であることから、C末端領域が二つのジスルフイド結合で球状構造となり、その外表面にGlu^<202>-Met^<207>が位置し、受容体と結合すると結論した。一方、SP-AのCa結合部位はC末端で2モル結合し、このCa結合はSP-Aの生物活性発現に必須であった。 3.SP-Aに対する受容体分子 SP-A単クローン抗体に対する抗イデオ抗体の肺胞H型細胞への結合は、SP-Aによって阻害されたので、抗イデオ抗体によって認識される分子を検索した。その結果、肺胞H型細胞形質膜に存在する30kDa蛋白質が同定された。
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