研究課題/領域番号 |
04454013
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物生理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岩渕 雅樹 京都大学, 理学部, 教授 (30000839)
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研究分担者 |
飯 哲夫 京都大学, 理学部, 助教授 (40157813)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | ヒストンH3遺伝子 / タイプIシスエレメント / HBP-1aサブファミリー / HBP-1bサブファミリー / S期特異的発現 / OBRF / HALF-1 / 転写因子間相互作用 / ヘキサマーシス・エレメント / オクタマーシス・エレメント / トランス転写因子 / 形質転換細胞 / 単鎖DNA結合因子 / タンパク質-タンパク質相互作用 |
研究概要 |
本研究では、コムギヒストンH3遺伝子の細胞周期S期特異的発現を規定するシスエレメントであるtype Iエレメントのヘキサマー配列に結合する転写因子、HBP-1a及びHBP-1bを中心に、これらと関連する他の転写因子の同定及びその構造・機能解析について研究を行った。以下に、2年間の研究成果の概要を示す。 1.HBP-1a及びHBP-1bサブファミリーの性質について:HBP-1a及びHBP-1bがサブファミリーを形成していることは、既に明らかにされていたことであったが、本研究において、サブファミリーの各メンバーのbZIPドメインを介した2量体形成能とDNA結合能において、明らかな違いが見られた。このことから、これらファミリー転写因子群はその組み合せを変えることによって遺伝子の転写調節を行っている可能性が示唆された。 2.OBRFの同定:type Iエレメントのもうひとつの構成要素であるオクタマー配列に結合する核蛋白質(OBRF)がコムギ培養細胞の核抽出液に存在することを、DNAmobility shift法によって同定した。OBRFは極めて不安定であるため、現在のところ詳細な解析は進んでいないが、この蛋白質のDNA結合活性は、ヒストンH3遺伝子の発現量と平行関係にあり、S期においてもっとも高かった。 3.転写因子HALF-1の構造解析:HBP-1a(17)と蛋白質-蛋白質相互作用を介するDNA非結合型転写因子のcDNAをWest-westerm法によりクローン化した。cDNAの構造解析の結果から、この蛋白質は、構造的特徴において、HBP-1aサブファミリーのメンバーに非常によく似たものであり、ホモ2量体としてDNAに結合できなく、HBP-1a(17)とのヘテロ2量体となった時のみ、DNAに結合できることが明かとなった。このことから、WZF1はHBP-1aサブファミリーのメンバーの機能を、ヘテロ2量体形成を介して制御している可能性が示唆された。
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