研究課題/領域番号 |
04454021
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物発生・生理学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
片桐 千明 北海道大学, 理学部, 教授 (90000827)
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研究分担者 |
高宗 和史 熊本大学, 理学部, 講師 (20206882)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1994年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1993年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1992年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 精子核塩基性蛋白質 / アフリカツメガエル / 精子形成 / cDNA / アミノ酸配列 / 遺伝子構造 / ゲノム解析 / 転写調節 / 両生類 / 塩基配列 / ゲノミックDNA / 卵膜ライシン / cDNAライブラリー |
研究概要 |
アフリカツメガエル(Xenopus laevis)成熟精子核の塩基性蛋白質はコアヒストンと6種の精子特異的蛋白質(SP1〜6)からなり、後者はアミノ酸組成からプロタミンとは異なるタイプに属する。異なる分子種の精子核蛋白質(SBPs)が精子形成過程のいつ、どのような仕組みで一定量生産されるかを知るために、SP4とSP5のcDNAをもちいて、それらの遺伝子のゲノム上での在り方を調べ、次の結果を得た。(1)SPsのなかで最も量的に多いSP4の遺伝子は、ゲノム上で約20kbの領域に5ケがタンデムにならび、各遺伝子は1ケのイントロンをもつ。(2)各SP4遺伝子は5'上流域に典型的なTATAおよびCCAT配列、および3'下流域にポリAシグナルをもつ。(3)SP5遺伝子の5'上流域非翻訳領域の約400bpの範囲内に互いに85%の相同性をもつ塩基配列を含む領域が3ケ所存在する。(4)タンデムに並ぶSP4遺伝子のうち最も5'側に位置する遺伝子では1ケ所でGからTへの置換がおこり、そのためN末端から69番目のアミノ酸がAlaからSerへと置換すると推定される。(5)精子核塩基性蛋白質の逆層HPLCによる分画のひとつが、ペプチドマッピング、アミノ酸配列から確かにSP4遺伝子から予想される変異体であり、その量比はゲノム上でのSP4遺伝子の数を反映して、変異体/SP4が1/4であった。(6)SP5のcDNAを新たにクローニングし、その塩基配列から74ケのアミノ酸からなる一次構造を決定し、それがSP4と同じく第一精母細胞期に転写されることを明らかにした。(7)ゲノミックサザン解析からSP5遺伝子はゲノム当たり1ケであり、SP4とくらべると精子核あたりのmRNA量、蛋白量ともにSP5はSP4のそれの約1/5であった。(8)SP4とその変異体、およびSP5はいずれも同じ時期にゲノム当たりの遺伝子数を反映した量の転写翻訳をおこなっており、これらの遺伝子に共通する発現調節を担う候補としてSP4遺伝子の5'非翻訳領域の役割の解明が今後の課題である。
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