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群体成長パターンの比較に基づく苔虫類の進化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04454031
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 動物形態・分類学
研究機関北海道大学

研究代表者

馬渡 駿介  北海道大学, 理学部, 教授 (50096913)

研究分担者 中島 久男  立命館大学, 理工学部, 教授 (40113112)
長尾 隆司  北海道大学, 実験生物センター, 助教授 (70113595)
研究期間 (年度) 1992 – 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1992年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
キーワード摂食効率 / 確率論的Lシステム / 最短触手間距離 / ヒラハコケムシ / 群体成長パターン / 二分岐出芽 / ボロノイ多角形 / 最密構造 / コケムシ / 群体成長パタン / 指数関数的増加 / エルシステム / 触手冠間距離 / 個虫
研究概要

ヒラハコケムシを用いた群体構造の数理解析のうち,特に個虫の二分岐出芽の規則性の解明に成功した.以下に箇条書きにして述べる.
(1)親子虫の出芽型は娘個虫の出芽にあまり影響を与えていない(確率論的Lシステムを当てはめての解析結果).
(2)2個虫出芽時に体長差をもうけることによって互いの虫室口の位置を遠ざけている(2個虫出芽個虫から出芽した個虫は,1個虫出芽個虫から出芽した個虫に比べて,個虫長のばらつきが大きいことから).(3)個虫の面積の大小に関係なく,触手の活動範囲は確保されている(個虫面積のばらつきよりボロノイ多角形の面積のそれの方が小さいことから).
(4)虫室口の配置は最密構造になっていない(ボロノイ多角形で評価した各個虫の摂食領域の形と面積がかなりばらつくことから).
(5)個虫は,翻出した触手冠を左右に傾けることで,最密構造に近づけ摂食効率を高めている(触手冠をずらして再配列するコンピュータシミュレーションの結果,最短触手間距離はシミュレーション前より平均して10%ほど長くなり,ボロノイ多角形の面積の分散は小さく,また,触手からの距離にともなうそのばらつきも小さくなったことから).
今回の研究の結論として,ヒラハコケムシは群体内の個虫がそれぞれ摂食効率を最大に高めるために個虫および触手間を配置していることが,さまざまなデータから明らかになった.このプリンシプルを適用すれば,群体形の個となるコケムシ種を比較でき,その効率の大小によって進化の方向性を推測することが可能である.

報告書

(3件)
  • 1993 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 馬渡峻輔: "コケムシ類の群体形成" 数理解析研究所講究録. 872. 45-56 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 中島久男: "コケムシの平面群体パターンに関する数理的解析" 月刊「地球」. 15. 563-571 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Nakajima, H.: "A mathematical analysis on the colony growth pattern in a colony of Membranipora serrilamella"" Chikyu Monthly. Vol. 15, No. 9. 563-571 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Mawatari, S.: "Bryozoan colony formation" Mathematical Topics in Biology. No. 827. 45-56 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 馬渡峻輔: "コケムシ類の群体形成" 数理解析研究所講究録. 872. 45-56 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 中島久男: "コケムシの平面群体パターンに関する数理的解析" 月刊「地球」. 171. 563-571 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 馬渡 駿介: "二分岐出芽に規則性はあるか?-ヒラハコケムシの場合-" 付着生物研究. 10. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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