研究課題/領域番号 |
04454052
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
園芸・造園学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山木 昭平 名古屋大学, 農学部, 教授 (70210341)
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研究分担者 |
金山 喜則 名古屋大学, 農学部, 助手 (10233868)
今関 英雅 名古屋大学, 農学部, 教授 (90023431)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1993年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1992年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | S6PDH / SDH / ソルビトール-6-リン酸脱水素酵素 / S6PDHのcDNAクローン / ソルビトール / ソルビトール脱水素酵素 / Sugar accumulation |
研究概要 |
リンゴ果実への糖の集積のKey酵素としてソルビトール-6-リン酸脱水素酵素(S6PDH)とソルビトール脱水素酵素(SDH)の存在が明らかである。そこでこの酵素を精製し、その機能を明らかにし、さらにcDNAを単離し、それを用いて遺伝子レベルでの発現の調節を検討することを目的とした。その結果、S6PDHとSDHとを様々な精製ステップによって精製することに成功した。特に、SDHの精製は植物においては初めてであり価値がある。それらの精製標品の性質から、生体内においてはS6PDHはソルビトールを生成する方向に、SDHはソルビトールをフルクトースに変換する方向に反応が偏っており、生理的に重要であることが証明された。次に、リンゴ実生の芽生えよりポリ(A)RNAを調製し、これに基づいたcDNAライブラリーを作り、S6PDH抗体によるスクリーニングによってS6PDHのcDNAクローンを単離することに成功した。このcDNAクローンは310のアミノ酸をコードする930塩基対の翻訳領域を持ち、計算分子量35、000と精製標品のものとほぼ一致した。このアミノ酸配列からアルドース、ケトース環元酵素ファミリーとの相関性が認められた。そこで、このcDNAプローブを用いてリンゴ実生の発芽に伴うS6PDHの遺伝子発現を検討したところ、S6PDHのmRNAはS6PDHタンパク質の合成よりも2日も早く生成されていることが明らかとなり、S6PDHの発現の段階で様々な調節を受けていることが示唆された。今後、SDHについても抗体及びcDNAクローンを作成し、遺伝子発現の研究を進めることによって糖蓄積の機構を明らかに出来、遺伝子組換え等を通して遺伝子レベルで糖の蓄積を制御することによって、果実の品質を向上させることが可能となるものと思う。
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