研究課題/領域番号 |
04454072
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用生物化学・栄養化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
杉山 達夫 名古屋大学, 農学部, 教授 (50023453)
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研究分担者 |
TANIGUCHI Mitsutaka Nagoya University, School of Agricultural Sciences, Department of Applied Biolog
SAKAKIBARA Hitoshi Nagoya University, School of Agricultural Sciences, Department of Applied Biolog
榊原 均 名古屋大学, 農学部, 助手 (20242852)
谷口 光隆 名古屋大学, 農学部, 助手 (40231419)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1993年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1992年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | Maize(Zea mays) / Panicum miliaceum / phosphoenolpyruvate carboxylase / Carbon assimilation / Nitrogen assimilation / Regulation of gene expression by nitrogen / C4-photosynthesis / cytokinin / 窒素ストレス / C_4光合成 / ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ / カルボニックアンヒドラーゼ / トウモロコシ(Zea,mays) / サイトカイニン / グルタミン / グルタミン合成酵素 |
研究概要 |
(1)硝酸塩で選択的に誘導される硝酸環元酵素(NR),プラスチド型グルタミン合成酵素(GS2)およびフェレドキシン依存型グルタミン酸合成酵素(Fd-GOGAT)の各遺伝子の転写はいずれも一過性であり、C4型フォスフォエノールピルビン酸カルボキシラーゼ(C4-PEPC)遺伝子の転写に先行する。(2)窒素により誘導されるC4-PEPCやカルボニックアンヒドラーゼ(CA)のmRNA蓄積にはサイトカイニンとグルタミンが必須であり、正のシグナルである。このうちサイトカイニンはこれらの遺伝子の転写を誘導するのに対し、グルタミンはそれらの転写産物(mRNA)の蓄積を正に制御することが明らかになった。(3)C4-PEPCの遺伝子発現においてサイトカイニンに依存する転写には新規に合成されるタンパク質の存在が不可欠であることを明らかにした。また、グルタミンを正のシグナルとするC4-PEPCmRNAの蓄積にはプロテインキナーゼ/プロテインフォスファターゼが関与することが明らかになった。(4)硝酸塩で選択的に誘導されるNR、GS2およびFd-GOGATのmRNAの蓄積にサイトカイニンはまったく影響を与えない。また、グルタミンはC4-PEPmRNAの蓄積には正のシグナルであるのに対しNRmRNAの蓄積には負のシグナルとして機能することを明らかにした。また、NRとGS2の硝酸塩によって誘導されるmRNAの蓄積にはプロテインフォスファターゼが関与することが強く示唆された。さらに、これらの窒素同化系遺伝子のmRNA蓄積には、C4-PEPCの遺伝子発現において必要である新規のタンパク質の関与はないことを明らかにした。(5)NAD-ME型C4植物キビの光合成炭素同化系酵素であるアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ遺伝子の塩基配列構造を決定した。また、葉肉細胞のサイトソルに局在するアイソザイム遺伝子は窒素によって選択的に制御されることがそのmRNAおよびタンパク質のレベルで明らかとなった。(6)C4-PEPC、CAおよびピルビン酸・リン酸ジキナーゼ遺伝子(PPDK)発現にはサイトカイニンとグルタミンを正のシグナルとして検知し、転写と転写後の段階で制御されることが明らかになった。一方、窒素同化系酵素の遺伝子発現においては少なくともNR、GS2の遺伝子は硝酸塩により選択的な正の制御を受けるが、その発現の検知機構は上記の炭素同化系酵素となることが強く示唆された。
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