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海産二枚貝の生体防御における液性因子の生理機能

研究課題

研究課題/領域番号 04454091
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 水産学一般
研究機関東北大学

研究代表者

森 勝義  東北大学, 農学部, 教授 (50005617)

研究分担者 高橋 計介  東北大学, 農学部, 助手 (80240662)
尾定 誠  東北大学, 農学部, 助手 (30177208)
松谷 武成  東北大学, 農学部, 助教授 (90134030)
研究期間 (年度) 1992 – 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1992年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
キーワードマガキ / フィブロネクチン / レクチン / リゾチーム / ミエロペルオキシダーゼ / 殺菌因子 / 生体防御
研究概要

1.マガキ液性因子の同定
マガキの生体防御機構に関わると推測される液性因子を生化学的に特定した。まず、血リンパから210kDaのサブユニットからなるホモ二量体の420kDaのフィブロネクチンの精製に成功した。また、血リンパに少なくとも3種類存在すると考えられたレクチンのうち、約630kDa(22kDaと23kDaのサブユニットからなるヘテロポリマー)のEレクチンと約660kDa(21.5kDaと22.5kDaのサブユニットからなるヘテロポリマー)のHレクチンを精製した。さらに、殺菌因子として消化盲襄から17kDaのリゾチーム分子を精製し、食細胞による食菌後の殺菌に強く関与するミエロペルオキシダーゼがマガキ血球で初めて同定された。
2.各因子の特性と細胞性因子との関係
マガキフィブロネクチンはヒト、ニジマスフィブロネクチンとは血清学的に交差性はなかったものの、共通の細胞認識領域を持つことから、創傷部への細胞の誘導接着への積極的関与が推察された。Eレクチン、Hレクチンを含むそれぞれの活性画分に細菌に対する強い凝集作用が認められると同時に、凝集活性の見られない他の多くの細菌への結合も確認され、レクチンの幅広い異物認識機能が明らかになった。しかし、細菌への結合とそれに続く食作用のこう亢進との関連で期待された、オプソニン効果は見られなかった。精製された消化盲襄由来のリゾチームは、その特性からこれまで報告してきたリゾチーム活性を示した分子であり、外套膜由来リゾチームも同一成分であると考えられた。一方、至適pHが異なり、従来のリゾチームが示したのとは異なる細菌に対しても細菌活性を示す成分が消化盲襄に局在し、リゾチームとの関係に興味がもたれた。リゾチーム活性は血球には認められていないが、食菌後の殺菌を担う次亜塩素酸合成を仲介するミエロペルオキシダーゼの存在が証明され、細胞性の殺菌機構の一端が明らかとなった。

報告書

(4件)
  • 1994 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1993 実績報告書
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 高橋計介: "軟体動物の殺菌機構「水産動物の生体防御」水産学シリーズ(104)" 日本水産学会監修,森勝義・神谷久男編,恒星社 厚生閣(印刷中), (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Keisuke Takahashi: Microbicidal system in molluscs.(in Japanese). In : Defense Mechanisms in Aquatic Animals. K.Mori and H.Kamiya, eds. Kouseisha-Kouseikaku, Tokyo (in press), (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 高橋 計介: "水産学シリーズ(104)「水産動物の生体防後」軟体動物の殺菌機構" 日本水産学会監修、森勝義・神谷久男 編,(恒星社厚生閣)(出版予定), (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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