研究課題/領域番号 |
04454114
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎獣医学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
林 良博 東京大学, 農学部, 教授 (90092303)
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研究分担者 |
筏井 洋 動繁研, 研究部長 (10139355)
小野 憲一郎 東京大学, 農学部, 教授 (50111480)
塩田 邦郎 東京大学, 農学部, 助教授 (80196352)
九郎丸 正道 東京大学, 農学部, 助教授 (00148636)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1993年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1992年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | アクチビン / ホリスタチン / 卵巣 / 精巣 / ランゲルハンス島 / 内分泌細胞 |
研究概要 |
インヒビン/アクチビンの精子発生における役割を明らかにする目的で、βA鎖に対する抗体を用いて、ラット精巣におけるこれらの局在と精子発生にともなうその変化について免疫組織化学的に検討した。βAの反応は後期パキテン期精母細胞および精子細胞の細胞質に認められた。βA鎖は精母細胞で合成され、精子細胞に於て放出されている可能性が示された。インヒビンまたはアクチビンのβA鎖は精子発生細胞に於て産生され、精子発生に重要な役割を演じていることが示唆された。 また、アクチビン結合タンパク質であるホリスタチンの卵巣内における局在と性周期に伴うその変化、またゴナドトロピン・サージによるその発現の調節に就いて検討した。発情前期の晩(23時)、成熟卵胞顆粒層細胞の抗ホリスタチン(123-134)抗体に対する反応は極端に減弱した。発情前期の13時30分に、ペントバルビタール(40mg/kg)を投与し、ゴナドトロピン・サージを阻害すると、抗ホリスタチン(123-134)抗体による反応は発情前期23時の成熟卵胞でも持続して認められる。このゴナドトロピン・サージ阻害によるホリスタチン顆粒の持続は、15時30分におけるLH(20ug)またはFSH(10ug)投与によって打ち消される。従って、排卵直前の卵胞におけるホリスタチンは、ゴナドトロピン・サージによって抑制的に調節されている事が示唆された。発情前期における成熟卵胞のホリスタチンの変化は、排卵にともなう現象に関連するものと思われる。 また、我々は、ラットランゲルハンス島におけるインヒビン/アクチビンの3種類のサブユニットおよびホリスタチンの発現を、単離ランゲルハンス島から抽出したRNAを用いたRT-PCRによって、初めて明らかにした。抗ホリスタチン抗体を用いた免疫組織化学により、ホリスタチンはインシュリン産生細胞、即ちB細胞に於て産生される事が示唆された。βA鎖がランゲルハンス島に局在する事も、免疫組織化学によって明かとなった。本研究は、インヒビン、アクチビンおよびホリスタチンが、膵ランゲルハンス島の機能調節に関与している事を示唆するものである。
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