研究課題/領域番号 |
04454115
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎獣医学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
尾崎 博 東京大学, 農学部, 助教授 (30134505)
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研究分担者 |
堀 正敏 東京大学, 農学部, 助手 (70211547)
唐木 英明 東京大学, 農学部, 教授 (60011912)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1992年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | エンドセリン / 受容体 / 平滑筋 / 内皮細胞 / 薬理 / カルシウム |
研究概要 |
最近話題にのぼっている物質としてエンドセリンと一酸化窒素があり、両者ともにその生理的、病態生理的役割が多くの関心をよんできた。我々は平成元年から2年間、一般研究(B)「血管内皮細胞由来の新規血管収縮物質エンドセリンの生理活性に関する研究」の課題でエンドセリンの研究を行なってきた。本研究はその研究をさらに発展させ、平滑筋および血管内皮細胞におけるエンドセリン受容体のタイプとその役割を明らかにすることを目的としたものである。 従来、平滑筋にはET_A受容体があり、収縮に関与するが、内皮細胞にはET_B受容体があり、内皮依存性弛緩因子の放出に関与することが報告されてきた。本研究ではこの点を確認すると共に、静脈平滑筋において収縮に関与するETB受容体が存在し、これはET_<B1>受容体とET_<B2>受容体に細分類されることを世界に先駆けて明らかにすることができた。さらにET_A受容体もまたET_<A1>受容体とET_<A2>受容体に細分類できることを見いだしている。 内皮細胞は血管内腔表面だけではなく、血管各部位や心臓の弁にも存在する。ウサギ大動脈弁のエンドセリン受容体について検討したところ、ここにはET_A受容体のみが存在しており、従来内皮細胞にはET_B受容体のみが存在するという結果とは異なる成績が得られた。またこの受容体を介する細胞内Ca濃度上昇の機序についても明らかにすることが出来た。 その他、平滑筋のエンドセリン収縮の機序、エンドセリン収縮に対する弛緩薬の影響などについても検討を行った。また、エンドセリンの生理作用に関わる総説をまとめることも出来た。 詳細は添付した論文集に譲るが、これらの発見がエンドセリンの生理的、病態生理的役割の解明に寄与するものと期待される。
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