研究課題/領域番号 |
04454176
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | (財)大阪バイオサイエンス研究所 |
研究代表者 |
渡辺 恭良 (渡邊 恭良) 財団法人 大坂バイオサイエンス研究所, 第3研究部, 研究部長 (40144399)
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研究分担者 |
井上 修 放射線医学総合研究所, 障害臨床研究部, 室長 (50159969)
尾上 浩隆 財団法人 大坂バイオサイエンス研究所, 第3研究部, 研究員 (80214196)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | ポジトロンエミッショントモグラフィー / 神経伝達物質 / L-^<11>C-ドーパ(DOPA) / ドーパミン遊離 / ^<11>C-5-ヒドロキシ-L-トリプトファン / セロトニン遊離 / 芳香族アミノ酸脱炭酸酵素 / アカゲザル / ^<11>C-ドーパ(DOPA) / テトラハイドロバイオプテリン / ^<11>C-N-メチルスピペロン / ドーパミンD_2受容体 |
研究概要 |
昨年度には、L-[^<11>C]ドーパ(DOPA)やL-[^<11>C]5-ヒドロキシ-トリプトファン(5-HTP)を用いて、ポジトロンエミッショントモグラフィー(PET)により無侵襲的にin vivoでのドーパミン遊離やセロトニン遊離を追跡しうることが判明した。その際、双方の系の交差点である芳香族アミノ酸脱炭酸酵素が、L-[^<11>C]DOPAとL-[^<11>C]5-HTPの両方に働くことから、ドーパミン神経終末以外でL-[^<11>C]DOPAがあるいは、セロトニン神経終末以外でL-[^<11>C]5-HTPが脱炭酸されてそれぞれ、[^<11>C]ドーパミンや[^<11>C]セロトニンに変化してしまう可能性が考えられ、この可能性を否定することが、定量的解析法の確立に必須であると思われた。そこで、本年度は、L-[^<11>C]DOPAおよびL-[^<11>C]5-HTPを用いたPET研究の際に、非標識のL‐DOPAやL-5-HTPを用量を変えて加えることにより、その交差性を調べた。アカゲザル線条件でのL-[^<11>C]5-HTPの取り込みは、3mg/kg近辺のL-5-HTPで約50%となるが、L-DOPAでは、約30mg/kgで同様の取り込み阻害が見られた。一方、同じく線条体でのL-[^<11>C]DOPAの取り込みは、30mg/kg近辺のL‐DOPAで約30%抑えられるが、L-5-HTPでは、30mg/kgまで、ほとんど阻害されなかった。これらの結果より、L-[^<11>C]DOPAでは、ドーパミン終末での[^<11>C]ドーパミンの挙動を、L-[^<11>C]5-HTPでは、セロトニン終末での[^<11>C]セロトニンの挙動を見ている可能性が高いことが判明した。
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