研究課題/領域番号 |
04454196
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
本田 武司 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (60029808)
|
研究分担者 |
余 明順 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (70093482)
山本 耕一郎 大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (30158274)
有田 美知子 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (10127178)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
|
キーワード | 腸炎ビブリオ / コレラ菌 / 耐熱性溶血毒 / エルトール型ヘモリシン / リン酸化 / 孔形成毒 / エルトール型溶血毒 / 変異毒素 / 前駆体 / 結合 / Pore-forming toxin / 溶血毒 |
研究概要 |
ビブリオ属菌の産出する溶血毒には、(1)腸炎ビブリオの耐熱性溶血毒(TDH)及びその類似毒素(TRH)と(2)コレラ菌の産出するエルトール型溶血毒の二つに代表される溶血毒が存在することが分かったので、これらについて解析した。 1.腸炎ビブリオのTDH/TRHに関する成績 (1)TDHに類似した新奇な溶血毒としてTRHを見い出し、TRH産生性とurease産生性に相関性があることを見出した。 (2)TDHとTRHを同時に産生している菌株を見い出し、これを蛋白及び遺伝子側から実証した。 (3)TDH/TRHは膜上に存在するレセプター(これは非感受性細胞にもある)に結合後、プロテインキナーゼCを介して25kDa膜蛋白がリン酸化される結果、外径約30nm、内径1-2nm大のporeを形成し、細胞破壊がおこることを明らかにした。 (4)TRH遺伝子を欠失した変異株を作成し、病原性を調べたところ、病原性は減弱するものの、完全には消失しなかった。この事からTRHが病原因子の一つで有る事を示すとともにTDH/TRH以外の病原因子の存在も示唆された。 2.コレラ菌のエルトール型溶血毒の解析 (1)エルトール型溶血毒は80kDaのpre-protoxinとして産生され、signal peptideが切断されprotoxin(79kDa)となり、この分子中のpro領域が分子内シャペロンとして外膜通過を促し分泌されること。 (2)分泌されたprotoxinは34kDaのHA/proteaseにより活性型(成熟型)溶血毒となること。 (3)コレラ菌はエルトール型溶血毒以外にこれまで知られていない新奇な溶血毒遺伝子を持つこと、などを明らかにした。
|