研究分担者 |
合田 恵子 香川医科大学, 医学部, 助手 (60263894)
須那 滋 香川医科大学, 医学部, 助手 (40253265)
福永 一郎 香川医科大学, 医学部, 助手 (30218945)
真鍋 芳樹 香川医科大学, 医学部, 助手 (40181812)
浅川 富美雪 (浅川 冨美雪) 香川医科大学, 医学部, 助教授 (20159362)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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研究概要 |
研究実績は3つのパートからなり、その概要をパート毎に以下に述べる。 パート1:日本白色家兎(雌)の脛骨部に一定の円筒型(φ2.3mm×5.0mm)の骨欠損を人工的に形成し,電気刺激の有無で平常飼育群(C群)と電気刺激群(疼痛ストレス群:P群)をそれぞれ設定し,術後3,14,30日までの早期の骨再生状況や血液成分の変化などを2群間で比較した。(1)カテコールアミン(エピネフリン〈E〉,ノルエピネフリン〈NE〉,ドーパミン〈DA〉ではP群はC群に比較してE,NEで術後14,30日のいずれについても高値であった。(2)血液成分では血清カルシウムと無機リンで,術前・術後(14,30日)のいずれについても差はなかった。(3)P群はC群に比較して術後3日において血腫の器質化が遅れていた。(4)P群はC群に比較して術後14日において骨新生・再生態が低下していた。(5)P群はC群に比較して術後30日において成熟骨の新生・再生が遅れていた。 パート2:日本白色家兎(雌)の脛骨部に一定の円筒型(φ2.3mm×5.0mm)の骨欠損を人工的に形成し,平常飼育群(C群)と1日2時間の刺激群(腰背部への電気刺激群:疼痛ストレス〈P〉群,拘束ストレス〈I〉群,感情ストレス〈E〉群)をそれぞれ設定し,術後7日の早期の骨再生状況や血液成分の変化などを4群間で比較した。(1)血液成分では,P群はC群に比較してE,NE,DΛのいずれも高値であった。(2)I群はC群に比較してEで高値であった。(3)P,I,E群はC群に比較して血清カルシウムや無機リンで,いずれも差がなかった。(4)P群はC群に比較して血腫の器質化が遅れていた。(5)I群はC群に比較して骨新生・再生能で若干の低下があった。(5)E群はC群に比較して骨新生・再生能で顕著な違いはなかった。 〈C〉群の2群を設定し,P群には90日間,刺激を負荷し,大腿骨頭部および脛部の形態変化や血液成分の経時的な変化を2群間で比較した。(1)P群はC群に比較して,術後90日でE,NE,DΛのいずれも高値であった。(2)血液成分では血清カルシウムと無機リンで,術前・術後のいずれについても差はなかった。(3)P群はC群に比較して術後90日において,成熟骨の新生・再生が低下傾向にあった。 以上の結果より,今回の刺激強度においては,疼痛ストレスや拘束ストレスは骨粗鬆症に少なからず影響を与えることが窺われた。
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