研究課題/領域番号 |
04454235
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
馬渕 宏 (馬淵 宏) 金沢大学, 医学部, 教授 (00019960)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1993年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1992年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 分子遺伝学的研究 / 家族性高コレステロール血症 / LDLレセプター / CETP欠損症 / コレステロール逆転送 / 動脈硬化症 |
研究概要 |
[1]FHのLDLレセプター(LDL-R)遺伝子異常:ホモFH患者18家系20例とヘテロFH患者200例のDNAをPCR-SSCP法、direct sequencing法を導入し、新たなLDL-R遺伝子の点変異を発見した。(1)FH-Tsurugaはエクソン6のGからTへの点変異により280番のAspがTyrに変異していた。この変異はTrue homozygote3例とヘテロ接合体6例が確認された。(2)FH-Kanazawa-2はエクソン14のCからTへの点変異により664番のProがLeuに変異していた。同一の変異が欧米でも見いだされ、FH-Gujeratと命名されているが、ハプロタイプのパターンは異なっており、本例は新たな変異と確認された。(3)FH‐Moriokaはエクソン9のCからTへの点変異により395番のArgがTrpに変異したものであった。FH-Moriokaのtrue homozygotesを示す2例は現在69歳、72歳とホモFH患者としては長寿であった。(4)FH-Nanao;今回新たにホモFH患者でLDL-R遺伝子異常を発見しFH-Nanaoと命名した。 [2]CETP遺伝子異常症:PCR-SSCP法にて、CETP遺伝子の新たな2変異を発見した。エクソン14とイントロン14の接合部のG→A点変異に加えて、2番目の変異としてイントロン14の接合部(+3)にTの挿入が確認された。この変異は1例しか発見されていない。3番目の変異はエクソン15の442番目のアスパラギン酸からグリシンへの点変異で、60家系でホモ4例、ヘテロ84例が発見された。これらのCETP遺伝子異常は一般人214人中20例と高頻度であった。 [3]FHとCETP欠損症の合併例:LDL-R遺伝子異常とCETP遺伝子異常の合併例が16例発見されたが、4例に狭心症、4例に心筋梗塞が見いだされた。このことからHDLの抗動脈硬化作用はLDLの動脈硬化作用より弱いと考えられた。
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