研究課題/領域番号 |
04454240
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤原 研司 東京大学, 医学部(病), 講師 (80101088)
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研究分担者 |
富谷 智明 東京大学, 医学部(病), 医員 (90227637)
名越 澄子 東京大学, 医学部(病), 医員
平田 啓一 東京大学, 医学部(病), 助手 (50199064)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1993年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | 肝細胞膜 / 肝細胞増殖因子 / 肝再生 / プトレスシン / TGFβ / 劇症肝炎 |
研究概要 |
ラット肝細胞膜には肝細胞増殖因子によって誘導される培養肝細胞のDNA合成を増強する因子が存在するすることを見出したが、本研究では、この因子の精製を試み、また、その作用点を検討することを目的とする。劇症肝炎の新たな治療法として応用へ向けた糸口を見出すことを最終目的とする。現在までに以下の成果が得られている。 1.精製 ラットの肝細胞膜を細菌性コラゲナーゼで消化することにより因子を可溶化できたが、抽出効率が悪く、電気泳動やカラム操作により活牲の損失が多く精製には用いることができなかった。アセトン、n-ブタノール、CHAPSによる抽出は50%の効率と極めて良好であったが、何れの抽出法による場合も、イオン交換樹脂やその他各種カラム操作の過程で活牲は失われた。また、抗血清をウサギを免疫して得ることには成功したが、そこから活性を単一のタンパクとして分離するには至っていない。本因子の活性を抑制する単クローン抗体の作成も試みているが、ハイブリドーマが未だ得られていない。 2.作用点 本因子を含む分画はラット培養肝細胞の増殖に必須のポリアミンであるプトレスシンの細胞内濃度を増加させた。また、同分画はTGFβによる肝細胞増殖抑制効果を完全に抑制した。ラットの70%切除肝では、この因子活性は切除6時間後から次第に低下し、24時間目に消失し、31時間後から正常レベルに回復した。これらから、この因子は細胞周期のG_1期に作用し、その作用点はプトレスシンと関連しており、作用発現により活性を失うか消費されるものと推定された。
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