研究課題/領域番号 |
04454249
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
志村 早苗 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (20154312)
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研究分担者 |
佐々木 英忠 東北大学, 医学部・附属病院, 教授 (20154312)
岡山 博 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (10160730)
角田 康典 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (80142933)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1992年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 気道粘膜下腺 / Cl^-分泌 / Cl^-チャンネル / K^+チャンネル / IP_3 / サイクリンクADPリボース / 細胞内Ca^<2+>プール / 細胞膜電流応答 / ヒト / 気管 / 気管支 / 粘膜下腺 / クロライドチヤンネル / 細胞内セカンドメッセンジヤ- / 気道 / クロライド分泌 / パッチクランプ法 / K^+-チャンネル / Cl^--チャンネル / Na^+ / K^+ポンプ / グルココルチコイド / IP_3受容体 / IP_3感受性Ca^<++>プール / カフェイン感受性Ca^<++>プール / [Ca^<++>]i / M_3ムスカリン受容体 |
研究概要 |
実験動物(ネコ イヌなど)、手術肺及び剖検肺から気道を用いて単離粘膜下腺標本を作製して実験に用いた。この気道粘膜下腺に酵素処理を行ない分散された腺房細胞を得て、これにパッチクランプ法を適用して基底外側膜上にCa^<2+>感受性K^+チャンネル(164ps)を同定した。更に、ヒト培養粘膜下腺細胞の肉腔側膜にCa^<2+>感受性Cl^-チャンネル(4ps,15ps)を同定した。受容体刺激、IP_3及びサイクックADPリボース(CAOPR)の細胞内投与による細胞膜電流応答、細胞内Ca^<2+>濃度(LCa^<2+>1i)の画像処理から次の成績を得た。ムスカリン受容体(M_3)、プリン受容体(P_2)及びタキキニン受容体(NK_1、NK_2)刺激による細胞内Ca^<2+>放出によって電解質分泌すなわちCl^-分泌が生じる。細胞内Ca^<2+>放出機構にはIP_3-induced Ca^<2+>release(IICR)とIP_3非感受性でカフェイン及びライアノジン感受性であるCa^<2+>‐induced Ca^<2+>release(CICR)の2つが存在する。IP_3受容体に対するモノクロナール抗体を用いた免疫電解学的検索の結果と合せて、IICRは管腔側に存在することが示された。すなわち、基底外側膜上の受容体刺激によってIP_3が生じ管腔側にあるIICRに働いてCa^<2+>放出をもたらしCl^-チャンネルを活性化させてCl^-分泌をもたらすことが明らかにされた。一方、CICRは基底外側に存在し、CADPRによりCa^<2+>放出させてK^+チャンネルを活性化させてK^-電流を生じCl^-分泌の維持に働いている。すなわち、CADPRが内因性セカンドメッセンジャーとして働いてより、CADPRの合成酵素であるCD38がヒト気道粘膜下腺細胞に存在することをmRNAレベルで確認している.B受容体刺激などによる細胞内アデニールシクラーゼ-CAMP系の活性化は粘膜下腺細胞でのCl^-分泌を生じないが、[cAMP]iの上昇はP_2受容体刺激によるCl^-分泌を増強させることが明らかにされた。
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