研究課題/領域番号 |
04454259
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
川口 秀明 北海道大学, 医学部・附属病院, 講師 (70161297)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | GTP結合蛋白質 / 肥大型心筋症 / 拡張型心筋症 / 細胞膜情報伝達系 / αアドレナリン受容体 / βアドレナリン受容体 / G蛋白質 / 心筋症 / 心筋症モデル動物 / PLC / 1P3 |
研究概要 |
細胞は外界から種々の刺激を受けると、細胞膜受容体を介して細胞内に特異的情報を伝達する。βアドレナリン受容体刺激は、細胞膜受容体に結合し受容体刺激を細胞内に伝達する、促進性のGTP結合蛋白質Gsに伝えられアデニレートシクレースを活性化する。この刺激はさらにAキナーゼを介して細胞膜カルシウムチャネル、トロポニン、ホスフォランバン等の機能蛋白質に伝達される。それに対してαアドレナリン受容体刺激やムスカリン受容体刺激などは、抑制性のGTP結合蛋白質Giに伝達されアデニールシクラーゼ系を抑制する。心筋におけるGTP結合蛋白質には他の組織同様、促進性のGsおよび抑制性のGiが存在し、それぞれα、β、γの3量体からなる。従来われわれは心筋症ハムスターにおいて、βレセプターの数が心肥大期から心不全期にかけて減少する傾向にあり、また生後8週、11週、23週における、アデニレートシクラーゼ活性はコントロール肥大型心筋症ハムスターともに週齡による変化は見られず、拡張型心筋症ハムスターでは週齡とともに有意に減少する傾向にあること、およびけGTP結合タンパク質はコントロール、肥大型心筋症ハムスターともに週齡による変化は見られないが、しかし拡張型心筋症ハムスターではGiは週齡と共に増加する傾向があること、すなわち心不全時にカテコールアミンが増加するが、その過剰刺激(カルシュウムチャンネルをリン酸化し細胞内へのカルシュウム流入を促進する)が細胞内に伝わり過ぎないように G蛋白質のレベルで_cAMP産生を制御していると考えられることを報告してきた。本年度はαβγ3量体のうちβサブユニットについて検討し、β1、2、3のうち、β3サブユニットが心臓の細胞質に多く存在していることを発見した。またPLCとリンクしいてる可能性が示唆されているGqに関しては肥大型心筋症モデルハムスターの週令における変化を検討した。Gqのαサブユニットは肥大型心筋症心筋症ハムスターでは週令による、すなわち病期の進展にともなう変化は見られなかった。
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