研究課題/領域番号 |
04454270
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
島田 和幸 自治医科大学, 医学部, 教授 (90145128)
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研究分担者 |
三戸 英章 (三戸 秀章) 自治医科大学, 医学部, 助手 (70245067)
藤川 日出行 自治医科大学, 医学部, 助手 (00238544)
小口 朝彦 自治医科大学, 医学部, 助手 (10233488)
長谷川 秀美 (長谷川 秀実) 自治医科大学, 医学部, 助手 (60208494)
池田 宇一 自治医科大学, 医学部, 助教授 (30221063)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 血管内皮細胞 / 内皮細胞由来弛緩因子 / NO(一酸化窒素) / フリーラジカル / 抗凝固性 / ヘパラン硫酸 / アンチトロンビンIII / 過酸化物 / EDRF / ヘパリン様物質 / L-ニトロアルギニン / ホモシステイン / グリコサミノグルカン / 血栓症 |
研究概要 |
本研究の初期の目的は、血管内皮細胞中の抗凝固活性プロテオヘパラン硫酸のコア蛋白に対して、リガンド親和性クローニングを応用して、そのcDNAクローンを作製することであった。しかし研究遂行中に、血管内皮細胞由来ヘパラン硫酸プロテオグリカンコア蛋白のクローニングの成績が発表され、アンチトロンビンIII親和性のヘパラン硫酸と非凝固活性ヘパラン硫酸の蛋白部分には本質的な違いがなかった。ならば、どのような分子機序でアンチトロンビンIII親和性ヘパラン硫酸が生成されるのだろうか、この問題の解決が、より重要と考えられた。特異的な糖鎖修飾機序を解明するためには、全体的グリコサミノグリカン代謝は正常で、特異的に抗凝固性ヘパラン硫酸が欠如するモデルがあれば、極めて有用と考えられる。我々は、血栓惹起性、動脈硬化促進性のホモシステインが、特異的にアンチトロンビンIII親和性の抗凝固性ヘパラン硫酸の生成を阻害することを見いだした。そして、その効果は、hydroperoxideなどのフリーラジカルに依存する。そこで、フリーラジカルのスキャベンジャー作用を有すると考えられている血管内皮細胞由来弛緩因子NOとアンチトロンビンIII親和性ヘパラン硫酸の関係を研究した。NO障害より、細胞内hydroperoxideの増加とともに、内皮細胞ヘパリン様抗凝固物質の生成は減少した。以上の結果により、内皮細胞の抗凝固性ヘパリン様糖鎖は、細胞内フリーラジカルによって、調節されており、NOは、その生成を保護することにより、内皮の抗血栓性に関与していることが示唆された。
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