研究課題/領域番号 |
04454327
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
佐藤 達夫 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (10004657)
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研究分担者 |
坂本 裕和 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (40225818)
佐藤 健次 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (20107246)
秋田 恵一 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (80231819)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 上腹部のリンパ経路 / 大動脈周囲リンパ節 / 骨盤内リンパ経路 / 腸骨動脈分岐部リンパ節 / 気管リンパ系上行路 / 気管傍リンパ節 / 骨盤神経叢 / 腕頭静脈角リンパ節 / 気管リンパ系の上行路 / 気管気管支リンパ節 / 動脈管索リンパ節 / 右最上縦隔リンパ節 / 気管分岐部リンパ節 / 頚動脈鞘 / 腸骨動脈間リンパ節 / 骨盤内筋膜 / 膀胱下腹筋膜 / 膀胱周囲の局所解剖 / 子宮周囲の局所解剖 / 大動脈神経叢 / 胃のリンパ経路 / 胆道周囲のリンパ経路 / 左下横隔動脈 / リンパ系の局所解剖 |
研究概要 |
根治性と機能温存という相反する要請を満足させる合理的な新しい癌手術術式を開発するには、リンパ系の局所解剖学の充実化が前提となることはいうまでもない。われわれは過去10年のリンパ管剖出の技術と経験を活かし、血管・自律神経・筋膜を同時に剖出、それらとリンパ系の位置関係を明らかにし、また剖出作業の経時的変化と立体的記録を残すため映像化を行い理科の容易化とイメージ化をはかろうとした。 具体的には、1)胃を中心とした肝、胆、膵ならびに右半結腸の解剖では、胃からのリンパ管は腹腔動脈と上腸間膜動脈各起始部を通り、左腎静脈上下の大動脈周囲リンパ節へと向かっていること、肝胆膵では、肝茎に沿い下行するリンパ経路を、肝動脈から腹腔動脈根部へ遡行する左側系と門脈に沿い膵頭後面を膵頭神経叢と複雑に絡み合いながら下行し大動脈周囲リンパ節に入る右側系があることをに明らかにした。2)左半結腸と直腸、および骨盤臓器のリンパ系と骨盤神経叢の解剖では、骨盤臓器からのリンパの主要路は側方路で、リンパ管は内腸骨動脈臓側枝に沿って遡行し腸骨動脈分岐部リンパ節、あるいは内および総腸骨動脈の内則を上行し、大動脈分岐部リンパ節に集まり、総腸骨動脈の前後面を斜め外側に横切り、大動脈周囲リンパ節に連なる経路は明らかになった。骨盤神経叢の構成と分布では、副交感成分の骨盤内臓神経は第2仙骨神経の関与が少ないこと、また交感成分の上下副神経叢$も第2〜4腰神経から起こる左右の腰内蔵神経が主体を成すことを明らかにした。3)食堂。気管を中心とした頸部と縦隔の解剖では、気管リンパ系上行路は左右に大別され、それぞれ浅深2系に分けられるが、右経路が主体を成している。特に右浅経路の腕頭静脈角リンパ節と右深経路の右気管傍リンパ節鎖の右最上縦隔リンパ節および右半回神経に沿うリンパ節(右半回神経リンパ節)はキ-ステーションリンパ節として重要である。食道固有のリンパ節は発達がさほど良くなく気管リンパ系に乗り移って上行する。 以上の所見の映像化は消化器系の癌手術術式開発に大いに貢献できると期待される。
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