研究課題/領域番号 |
04454332
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
筏 義人 京都大学, 生体医療工学研究センター, 教授 (00025909)
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研究分担者 |
田畑 泰彦 京都大学, 生体医療工学研究センター, 助手 (50211371)
林 壽郎 (林 寿夫) 大阪府立大学, 附属研究所, 教授 (90026089)
前谷 俊三 京都大学, 生体医療工学研究センター, 教授 (10115933)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1992年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | 人工肝臓 / アルギン酸 / ポリアリルアミン / ポリイオンコンプレックス / 肝細胞 / 細胞封入 / 細胞生存率 / ハイドロゲル / コラーゲン / 繊維芽細胞増殖因子 / 血管新生 / ヌードマウス / マイクロカプセル / タンパク透過性 |
研究概要 |
人工材料と肝細胞とを組み合わせたハイブリッド型人工肝臓用材料の性質ならびに封入された細胞の生存率などの基礎的データの集積を行った。用いた肝細胞封入用材料としては、37℃という穏和な条件下で、細胞の封入が可能である、アルギン酸カルシウムハイドロゲルである。このゲルを、さらに、生体内で分解しない合成ポリカチオンであるポリアリルアミン(PAA)にて処理することにより、アルギン酸とPAAとのポリイオンコンプレックス膜を作製した。アルギン酸-PAAコンプレックス膜の含水率を測定したところ、膜調製時におけるPAA濃度およびコンプレックス形成時間などに関係なく、その含水率は98%前後であり、免疫グロブリンおよびアルブミンなどのタンパク質の透過が認められた。さらに、これらの膜のタンパク質透過性ならびにその力学強度は、従来から肝細胞封入に用いられているアルギン酸-ポリ-L-リジンコンプレックス膜と同程度であった。次に、これらのコンプレックス膜内への肝細胞の封入を試みたところ、封入前後において、細胞の生存率が低下した。そこで、細胞を封入する際に、用いる試薬の細胞に与える影響について調べた。その結果、細胞生存率低下の原因が、細胞封入操作時におけるカルシウムイオンの存在であることがわかった。しかしながら、アルギン酸-PAAコンプレックス膜により細胞のカプセル化するためには、アルギン酸のカルシウムイオンによるゲル化は不可欠な操作であり、ゲル作製時でのカルシウムイオンの量を可能な限り、低く抑えることが必要であることがわかった。
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