研究課題/領域番号 |
04454338
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
渡辺 隆夫 山形大学, 医学部, 講師 (60138922)
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研究分担者 |
鷲尾 正彦 山形大学, 医学部, 教授 (20018310)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | 超低体温法 / 逆行性潅流法 / 矢状静脈洞送血 / 細胞内pH / 脳組織血流量 |
研究概要 |
1.脳組織血流量:平成4年度研究では0.5-0.7ml/100g/minの血流が得られたに過ぎなかったが、新たに硬膜小切開再閉鎖下の測定法を導入したところ2.0-6.7ml/100g/minの組織血流が得られることが判明した(n=6)。従来の上大静脈送血に矢状静脈洞送血を加えた時点で脳組織血流量は2.3-4.1倍に増加し、90分間の低下は22-48%であった。 2.脳組織・脊髄組織水分含有量:この方法では脳・脊髄組織細胞内pHの低下、水分含量の増加(2.7-5.3%)とも極く少なく平成4年度の実験と異なり、逆行性脳灌流法の有用性を強く示唆するデータが得られた。しかし、細胞内pHの経時的変化は本法では測定困難であり新たな実験手技の導入が必要である。 3.対照実験:In vitro circulatory arrest実験を7例行った。脳組織細胞内pHの低下は45分間迄直線的急速で、以降緩徐となった。reigional changeとしては脳皮質の低下が最も大で、視床がこれに並び、脊髄が最小であった。その差はしかし0.19に留まり、かつ大脳内では最大0.076pH unitにすぎなかった(75分値)。したがって各種pH測定法は大脳全体のpH分布を良く代表するため信頼出来るものであることが示された。 4.方法2の細胞内pH値と方法3の90分値では6例と7例の比較で有意差が見られる。脳組織血流旅のデータと併せるに、逆行性脳灌流法の有用性を初めて実証したものと考える。しかし少なくとも各群10例のデータが必要と思われる。また、細胞内pHの経時的変化観察実験の追加が必要となった。
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