研究課題/領域番号 |
04454358
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
吉田 純 名古屋大学, 医学部, 講師 (40158449)
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研究分担者 |
八木 國夫 応用生化学研究所, 所長 (00022749)
妹尾 久雄 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (40135380)
若林 俊彦 名古屋大学, 医学部, 助手 (50220835)
杉田 虔一郎 名古屋大学, 医学部, 教授 (30023807)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1992年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | 遺伝子治療 / 脳腫瘍 / インターフェロン / リポソーム / モノクロナール抗体 / モノクローナル抗体 |
研究概要 |
確立された治療法がなく、予後不良の脳腫瘍である悪性グリオーマの新しい治療法として遺伝子治療の開発を行った。我々の方法は遺伝子導入用カチオニックリポソームにインターフェロンや腫瘍壊死因子等のサイトカイン遺伝子発現プラスミドベクターを包埋し、さらにリポソーム表面にモノクロナール抗体を結合させ腫瘍細胞に選択的かつ効率よく遺伝子を導入発現させる方法である。臨床例ではこのDNA/イムノリポソームを腫瘍内に局注する予定である。これまで試験管内および皮下腫瘍での有効性を確認しているが、本研究では平成4年度、5年度にラットにラットグリオーマ細胞を、ヌードマウスにヒトグリオーマ細胞を移植し、得られた脳内腫瘍に対する効果を調べた。腫瘍内にβ型インターフェロン遺伝子発現ベクター(pSV2IFN-β)包埋リポソームを反復して局注したところいずれも高い抗腫瘍効果が得られた。特にヌードマウスでは本治療法のみでヒトグリオーマが完全に消失した。さらに組織学観察を行ったところ腫瘍内に発現されるβ型インターフェロンの直接的抗腫瘍効果の他、免疫反応の活性化を介する生体防御機構の関与が示唆された。平成6年度には化学反応を伴わず、簡単でしかもすべての操作を滅菌下で行える臨床イムノリポソームの新しい調製法を開発した。以上の結果に基づき臨床応用への実施計画書を作成し、現在施設内の倫理委員会および安全委員会にて倫理的、科学的妥当性について審議中である。
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