研究課題/領域番号 |
04454359
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
滝 和郎 京都大学, 医学部, 講師 (70144368)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 血管内手術、 / 脳動脈瘤、 / 脳動静脈奇形、 / 脳血管障害、 / 塞栓術、 / 医用高分子 / 血管内手術 / 脳動静脈奇形 / 脳動脈瘤 / 塞栓術 / 血管内手術法 / 人工塞栓術 / 脳動静脈寄形 |
研究概要 |
脳血管内手術に使用する、離脱型のコイル、液体塞栓材料の開発研究を行った。まず離脱型コイルとして、直流電流を利用した離脱型コイルを作製した。ガイドワイヤーとコイルの接合部は銅線とした。直流電流0.1mAをガイドワイヤーに流すと銅線が電気分解しコイルとガイドワイヤーが切り離れる。成犬を使って植え込み試験、切り離し試験を繰り返し安全性を確かめた。従来のコイルで不完全な治療に終わった症例に臨床応用し完治させた。脳動静脈奇形に使用する液体塞栓材料としてEudragid E、polyvinyl acetate emulsionをとりあげた。前者は薬剤のコーティングあるいはマスキング剤である。このエタノロールと造影剤の溶解液は血中に注入されるとエタノールの拡散によりEudragidEが瞬間的に析出する。後者は0.5μmの粒子懸濁液で各小粒子表面は正に帯電している。非イオン性の溶液中では各粒子は反発しあって、凝集塊を作らないが、陰イオンが存在すると凝集塊を作る。従って血液中では、その陰イオンの存在で急激に凝集する。凝集は瞬間的に起こるので動脈内に注入されても適当な濃度であれば、動脈内で凝集塊を作り血管を閉塞する。ただしx線透視下では見えないので非イオン性の造影剤Iopamiron370を添加することで造影可能となった。両材料とも、雑種成犬を使用して腎動脈への注入実験を行った。また組織学的検討を行うためにラット皮下注入、腎動脈注入を行った。組織学的検討の結果、炎症反応は軽度で壊死なども認められず、永続的な閉塞効果が得られた。問題がないため倫理委員会の許可、患者の承諾をえて、脳動静脈奇形症例に臨床応用し、良好な結果を得ている。
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