研究課題/領域番号 |
04454370
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
北原 宏 千葉大学, 医学部, 助教授 (30114268)
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研究分担者 |
後藤 澄雄 千葉大学, 医学部, 講師 (10143273)
南 昌平 千葉大学, 医学部, 講師 (20166086)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1992年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | 脊髄空洞症 / 脊柱変形 / カオリン / 水頭症 / 脊柱側彎症 / 硬組織多重ラベリング / 椎骨モデリング / 側弯症 / 動物実験モデル / カオリン水頭症 |
研究概要 |
カオリン脊髄空洞症動物モデルで、脊髄空洞症から脊柱側彎変形の発生に関し、その病態を明らかにすることを目的とした。 生後6〜8週の幼若ビーグル犬9頭に後頭下くも膜下にカオリン(含水ケイ酸アルミニウム)を注入し、水頭症及び脊髄空洞症モデルを作製した。カオリン注入後、8、10、14、18、26、52週後に各々屠殺したが、この間にカルセイン及びテトラサイクリンを用いた硬組織多重ラベリングを施行した。画像診断として単純X線、CT、MRIを行い、脊髄の病理学的、及び脊椎の硬組織学的検討を加えた。 脳室拡大は7頭、脊髄空洞の形成は4頭にみられた。脊髄空洞部の病理所見は、中心管の拡大、中心管周囲のependymal cellのstretching、灰白質部神経細胞の変性、白質のgliosisであり、これは急性あるいは亜急性の脊髄実質の炎症性変化と考えられた。また脊柱の軽度の側彎変形は10週例(C3-Th4-28°、Th4-11 17°)、14週例(C2-Th1 20°、Th1-12 16°)の2頭にみられ、著明な側彎変形は14週例(C2-6 66°)の1頭にみられた。著明な側彎変形例の頂椎部近傍では椎骨全体がカーブ凹側方向へ側方移動しながら発育する、すなわち側彎変形を矯正しようとする異常な骨モデリング変化を示した。 カオリン脊髄空洞症動物モデルの研究で、脊髄空洞症から引き続き脊柱の側彎変形が発生したという報告は過去には見当たらない。水頭症、脊髄空洞症から脊椎側彎変形発生への詳細なメカニズムを明らかにするために、今後は側彎変形部の傍脊柱筋の組織学的検討を行う予定である。
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