研究課題/領域番号 |
04454389
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔学
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研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
小栗 顕二 香川医科大学, 医学部, 教授 (40079934)
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研究分担者 |
木下 博之 香川医科大学, 医学部, 助教授 (60136083)
横野 諭 香川医科大学, 医学部・附属病院, 助教授 (70106425)
大川 和秋 大阪大学, 教養部, 助手 (30029714)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1993年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1992年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | ヤリイカ巨大神経軸索 / 局所麻酔薬 / 活動電位 / 麻酔薬作用機序 / 局所麻酔薬電極 / ナトリウムチャンネル / 脂質膜 / ヤリイカ巨大神経軸索、 / 局所麻酔薬、 / 活動電位、 / 麻酔薬作用機序、 / 局所麻酔薬電極、 / 麻酔薬濃度連続測定、 / ナトリユームチャンネル、 / 膜脂質、 |
研究概要 |
イカの巨大神経軸策は直径が400〜500μm前後で、この軸策内に挿入するためには直径が150〜200μmの電極を開発するする必要があった。測定しようとする局所麻酔薬とテトラフェニールホウ酸のイオン対をフタル酸ジオクチルならびにポリ塩化ビニールとともにテトラヒドロフランに溶解し、銅線に塗り、選択的被覆電極を作成したが、製造法の工夫により最終的には直径が100〜150μmで安定性のよい局所麻酔薬電極をつくることに成功した。国立生理学研究所伊根実験室を借用させていただくべく準備を進めてきたが、香川でもヤリイカを入手する事ができるようになり、香川医科大学にも実験装置を設備した。装置は巨大神経軸策を外部から刺激して活動電位を外部から記録するものとした。人工海水に浸した巨大神経軸策の外部から局所麻酔を投与したときの軸策内の局所麻酔薬濃度、活動電位、静止膜電位の変化等を測定した。臨床使用濃度であるリドカイン20mmol/L(約0.5%に相当)を人工海水中に加えたとき、解離型のリドカインが速やかに軸策内に出現し、10^<-3>mol/Lのオーダーに達すると活動電位の伝導が遮断され、洗浄により解離型のリドカインがほぼ同濃度に低下すると活動電位の伝導が再開すること、活動電位の伝導が遮断された場合にも静止膜電位は変化しないことなどが証明できた。しかしながら局所麻酔薬は生理的pHの範囲では解離型と非解離型が共存しており、我々の開発した局所麻酔薬電極は解離型のもののみを測定しており、局所麻酔薬の作用動態を解明するためには外部から局所麻酔薬を投与した場合の軸索内のpHの変化を是非とも調べる必要がある。このため、軸索内のpHの変化を調べる実験を現在行っており、この結果が出てから研究結果をとりまとめたい。なお、平成6年2月に高松で開催されるInternational workshop on anesthetic mechanismsにおいて研究成果を発表する予定である。
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