研究課題/領域番号 |
04454391
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔学
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研究機関 | 大分医科大学 |
研究代表者 |
本多 夏生 大分医科大学, 医学部, 教授 (80039809)
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研究分担者 |
早野 良生 大分医科大学, 医学部, 講師 (30145396)
織田 俊介 大分医科大学, 医学部, 助教授 (30108328)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1992年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 高体温 / 門脈血流 / エンドトキシン / サイトカイン |
研究概要 |
高体温症の病態は、臨床症例以外には全く解明されていない。一般的に体温が42℃を越えると致命的であると言われる一方で43℃を越えて生存しているものもある。今回は各器官の中、消化管の血流の総和と考えられる門脈血流を測定し、エンドトキシンの発現の有無、サイトカインへの影響を検討した。 [方法]雑種成犬(体重10-20Kg)10頭をペントバルビタール30mg/kgを静注、後気管内挿管し、1%キシロカイン局所麻酔下に大腿静脈を血管切開する。ペントバルビタール5mg/kg及びモルヒネ1-2mg/kgで麻酔した後、ベクロニウム0.1mg/kgで不動化し、動物用人工呼吸器アイカRM50に接続する。動物をビニールシートで覆い浴槽に侵し、大洋社製サーマルユニット201恒温槽で温水加温法により体温を上昇させる。心電図、観血的動脈圧測定、中心静脈圧をモニターしつつ加温前、39、40、41、42、43℃及び復温時の7点で採血および測定を行う。上行大動脈に電磁血流計を装置し、心拍出量を測定する。門脈血流はトランジットタイム血流計にて測定する。同時に動脈血中エンドトキシン、肝静脈血中インターロイキン6の測定を行う。[結果]心拍出量はコントロール1.74±0.1から42℃で2.39±0.24と上昇したが43℃で低下した。これに対して門脈血流はコントロールの37.0±7.5から有意な変化は示さず一定であった。エンドトキシンは4頭で確認された。インターロイキン6については1頭のみが有意な上昇を来した。[結論]今回の人為的高体温時は腸管全体の血流は良く保たれていると考えられるが、腸管由来と考えられるエンドトキシンの増加とこの刺激由来と考えられるサイトカインの上昇が認められた。この結果高体温時は腸管由来のエンドトキシン、肝臓からのサイトカインの遊離というネットワークの形成が示唆された。
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