研究課題/領域番号 |
04454404
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
和田 文雄 香川医科大学, 医学部, 教授 (20028385)
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研究分担者 |
大矢 治世 香川医科大学, 医学部, 助手 (80223973)
西 望 香川医科大学, 医学部, 助手 (10145047)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1993年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1992年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 前立腺 / 細胞外基質 / 増殖因子 / 上皮-間質間相互作用 / 男性ホルモン / 初代培養 / 上皮ー間質間相互作用 |
研究概要 |
前立腺初代培養細胞の増殖と分化に対する細胞外基質の効果を検討し、増殖に関しては以下の結果を得た。1)上皮細胞の増殖に対するラミニン、フィブロネクチン、IV型コラーゲンの影響を調べた結果、ラミニンは増殖促進効果を示すが、フィブロネクチンとIV型コラーゲンは比較的強い阻害効果を示すことが明らかとなった。また、ラミニンを共存させることによってフィブロネクチンやIV型コラーゲンの増殖阻害作用は抑制された。2)癌細胞の産生する細胞外基質の混合物であるマトリゲルは、推奨使用濃度の1/10〜1/100でも十分な増殖促進作用を示したが、あらかじめ培養皿にコートせず直接培地に添加しても同等の効果を示した。このことは、マトリゲル標品中に含まれる可溶性成分が増殖促進活性を持っている可能性を示唆している。従って、マトリゲルの効果を評価する際にはこの点を考慮した対照実験が必要である。 一方、増殖に対する細胞外基質の効果を評価する際に用いた無血清初代培養の条件下では、マトリゲル存在下でも分化機能の発現(分泌蛋白質の合成)を検出できなかった。このため、血清存在下で純粋な上皮細胞の培養を行うために予め上皮細胞と間質細胞を分離する方法の確立と、より高感度で分化機能の発現を調べるため、ノーザンブロット法による分泌蛋白質mRNAの検出条件の検討を行った。1)上皮細胞と間質細胞の分離に関しては、Orlowskiらの方法を基本としてその改良を行い、より生存能力の高い細胞を効率よく得ることのできる酵素処理の条件を見いだした。しかし、密度勾配遠心による細胞分離の条件については、現在も検討中である。2)前立腺腹葉、背葉、側葉にそれぞれ特異的な分泌蛋白質に対応するcDNAをPCRによって得た。このcDNAプローブを用いるノーザンブロット法によって各分泌蛋白質のmRNAを高感度で検出することが可能となった。
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