研究課題/領域番号 |
04454406
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
塚本 泰司 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (50112454)
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研究分担者 |
西村 昌宏 札幌医科大学, 医学部, 助手 (10208225)
宮尾 則臣 札幌医科大学, 医学部, 助手 (40200125)
伊藤 直樹 札幌医科大学, 医学部, 講師 (60193504)
小谷 典之 札幌医科大学, 医学部, 助手
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 腎細胞癌 / 転移予防 / tetracycline / type IV collagen分解能 / 接着分子 / サイトカイン / マウス腎腺癌 / 肺転移 / 血管新生阻害 / 血管内皮細胞 / in vitro浸潤能 / VCAM-1 / VLA-4 / 浸潤 / 転移 / type IV1111111111111111111 collagenolysis |
研究概要 |
本研究においては以下の点を明らかにし得た。 1)マウス腎腺癌肺高転移株細胞の実験的肺転移をtetracycline系抗菌薬であるminocyclineの投与により抑制することができた。In vitroにおける検討から、癌細胞のtype IV collagen分解能をminocyclineが阻害することによりこの抑制効果が出現したものと考えられた。したがって、このような作用を持つ薬剤を腎細胞癌の転移予防に臨床的にも応用し得る可能性が推測された。現在、この点に関し臨床データーを集積している。 2)マウス腎腺癌肺高転移株細胞の実験的肺転移ではさらに、IFN-γ,IL-2に著明な肺転移抑制効果が認められた。両者とも癌細胞の増殖抑制効果を示し、これが肺転移抑制の主たる機序と思われたが、IFN-γは癌細胞の持つtype IV collagen分解能をも抑制したことから、IFN-γの肺転移抑制効果にはこの機序も関与していると推測された。 3)ヒト腎細胞癌株を用いた癌細胞と血管内皮細胞の接着・浸潤機序が検討では、(1)両者の接着およびその結果としてのin vitroにおける浸潤が、炎症性サイトカイン(IL-6など)により増強されること、を明らかにした。さらに、(2)この機序はサイトカインによる血管内皮細胞上の接着分子VCAM-1の発現亢進により腎細胞癌細胞上のVLA-4との接着が促進されるためであることも示した。したがって、腎細胞癌におけるIL-6などの炎症性サイトカインの産生抑制あるいは接着分子の機能阻害などが、腎細胞癌の転移抑制に結びつく可能性があろう。
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