研究課題/領域番号 |
04454412
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 名古屋市立大学 (1994) 近畿大学 (1992-1993) |
研究代表者 |
郡 健二郎 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (30122047)
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研究分担者 |
梅川 徹 近畿大学, 医学部, 助手 (00232893)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | オステオポンチン / 尿路結石 / カルプロテクチン / 遺伝子学 / マトリックス / カルシウム / 動脈硬化症 / 尿路結石症 / オステオポンチン(OPN) / OPN-mRNA / in situ hybridization / northern blot法 / 分子生物学 |
研究概要 |
尿路結石症のマトリックス成分を分子生物学的手法を用い、オステオポンチンとカルプロテクチン等であることを同定し、それらのmRNAおよび蛋白は結石形成時に腎遠位尿細管で発現することを見い出した。結石の形成は同部位でおこなわれることからこれらの物質が結石形成に係わっていることが示唆された。これら物質は歯石、耳石などの石灰化物質で、特に動脈硬化症において強い発現がみられた。また、これらはマクロファージから産生されることから、また尿路結石症と動脈硬化症は好発年令が類似し、欧米化の食生活が原因で形成されるという共通点を持つことから、両疾患の発生機序は類似していると考え、研究を進めた。 結石形成ラットおよびヒト形成腎組織で、上記両物質の発現とその周囲にはマクロファージやIL-IやTNFのサイトカイン、さらに細胞接着因子がみられ、結石形成時にはそれらの関与が示唆され、動脈硬化症の発生機序も似ていることが判った。 コレステロール負荷ラットではオステオポンチンmRNAおよび蛋白の発現が著明に増えていることもわかり、動物性蛋白負荷ではその発現は少ないことから、欧米化の食事内容の主因はコレステロールと考えられた。 結石内におけるこれらマトリックス成分の分布は放射状および年輪状であり、結石外縁に多いことが判り、マトリックスが結石成長に係わっていると推察された。 以上の結果から、尿路結石症の成因は成人病の1症状ととらえることができ、今後は、これらの知見から結石予防の確率をめざしたい。
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