研究課題/領域番号 |
04454435
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
坂田 英治 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (40118633)
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研究分担者 |
村田 保博 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (90229998)
平塚 仁志 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (80218792)
寺本 和弘 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (70197812)
伊藤 靖郎 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (50213096)
伊藤 彰紀 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (20203127)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1993年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1992年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 内耳疾患 / めまい / 耳鳴 / 内耳麻酔法 / 前庭代償 / デキサメタゾン鼓室内注入法 / 視運動性後眼振 / 内耳疾患の治療 / 鼓室内薬剤注入法 / 治療方法 |
研究概要 |
内耳疾患に対する電気生理学的検討とその有効な治療法の確立 1)各種の内耳疾患に伴う耳鳴について、ピッチ・マッチ法とラウドネス・バランス法を用いて詳細な測定を行なった。測定には純音聴力検査装置を用いた。つぎに、内耳麻酔法による疾患別耳鳴治療成績は、突発難聴や内耳性めまいに伴う耳鳴に対して高い有効性を示したが、頭部外傷やストレプトマイシン中毒に伴う耳鳴に対する有効性は低値であった。デキサメタゾン鼓室内注入法では、慢性中耳炎、内耳梅毒、メニエール病などの耳鳴に対する有効性が高く、頭部外傷による耳鳴に対する有効性は低値であった。 2)メニエール病などのいわゆる“内耳性めまい"に対する治療についても検討した。メニエール病に対する内耳麻酔法の治療成績は、AAO-HNSの判定基準で、完全抑制56%、著効25%、有効5%、無効4%、そして悪化10%であった。またメニエール病に対するデキサメタゾン鼓室内注入法の治療成績は、完全抑制57%、著効23%、有効8%、無効10%、そして悪化2%であった。 これらの鼓室内薬剤注入法は、めまいや耳鳴などの内耳障害に対する有効な局所療法であることが確認された。 3)メニエール病を中心とする一側末梢前庭障害10症例に内耳麻酔を行いその前後でのOKANの反応態度を検討した。一側内耳麻酔後にはOKANのI相は両側性に抑制され、II相が両側性に早期から出現した。これらのOKANの反応は前庭代償の強い表れと考察された。また前庭小脳からの代償作用は左右の速度蓄積機構に対称性作用していた。すなわち内耳の病態の変化が速度蓄積機構を介してOKANの反応上によく反映していることが確認できた。これはOKANなどの眼球運動に関する電気生理学的検査方法が内耳疾患の病態の検索にも有用であることを示している。
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